大阪府・吉村知事が定例会見7月16日(全文3)府外移動自粛は赤信号時に
感染対策をしっかりすれば良いという姿勢か
日刊工業新聞:60人という数字は結構インパクトがあって、帰省や旅行なんかを迷ってらっしゃる方もいらっしゃる方もいらっしゃるかと思うんですけれども、基本的には感染対策をしっかりした上でそういった移動もしていいよというようなスタンスでよろしいということでしょうか。 吉村:ええ、そう考えています。要は移動そのものというより、移動先で何をするかのほうが重要だと思ってますので、これはこの間も申し上げてきましたけれども、移動先で例えば、大阪に来られた場合、他府県から来られた場合に、きちんとした感染症対策を取りながら大阪城を散歩してもそれはなかなか感染なんかしないわけで、感染症対策を取っていない夜の街の密なところでどんちゃんやれば、これは感染のリスクが高いわけなのでね。 そういった移動先での行動を、ぜひ感染症対策を意識した行動をお願いします。これは大阪府民の皆さんもそうですし、大阪に来られる方もそうだし、ある意味日本全体でそれはやっていくべきことなんじゃないかなとは思います。移動そのものがリスクがあるとは僕はあまり思ってないですけどね。
あとどれくらいで赤信号が点灯する見込みか
日刊工業新聞:ありがとうございます。現在のこの右肩上がりの状況が続けば、あとどれくらいで赤信号が点灯するというふうに見込まれていらっしゃいますでしょうか。 吉村:なので赤信号については重症病床の使用率、これが70%に達したときは赤信号になるというふうに思います。そのとき、70%に達しそうになれば、これはたぶんわれわれも重症病床、これはそのままいけばオーバーフローする可能性があるわけですから、重症病床のさらなる確保というのに、コロナの重症病床確保って難しいんですけれども、そういったものに病院との協議しながら取り組むということになると思いますが、今、想定では215床、現在6名の方ですけど、その方がどんどん増えてきたら、これはやっぱりわれわれとしても要警戒レベルが高まってくるというふうに思っています。 重症病床っていうのはあとで増えてきますんで、傾向としては。感染者数が増えたあとに、1週間か、しばらくしてから普通に中等症で入った人が重症になったりしたりもするので、ちょっと中等症の対応も非常に重要なんです。 そういう意味では十三市民病院がやってくれていることは非常に助かるわけですけど、中等症の対応でできるだけ重症にいかないように治療する、非常に重要なんですけれども。中等症にできるだけいかせないようにする、軽症、無症状で、こういうふうになってきて、今、この無症状、軽症で、回復する人が非常に多い、若者中心になっているので、そこまで重症病床が一挙に生まれるとは思いませんが、数が増えてから重症病床、数が増えてから赤信号というよりも、やっぱりいかに医療崩壊に近づいているか、ここがポイントじゃないかなと思います。もちろん数は増えないほうがいいんですよ。増えないほうがいいんですけど、一番何に注意すべきなのって言われたら、やっぱり医療崩壊じゃないかと僕は思ってます。数が減ったほうがいいのは当然なんですけど、数が増えたら今度医療崩壊に近づくから。 じゃあ、突き詰めたら、一番数を減らす方法というのは社会を抑えることなんですけどね。社会の経済活動を抑えて人と人との動きを抑えていけば確実にこれは感染症なので減っていくとは思うんですけど、でもそうするとまた社会経済がものすごく傷むわけなので、そこのバランスが非常に難しいから、悩みに悩んで作っているのが大阪モデルだということです。基準指標として。 日刊工業新聞:ありがとうございます。