アレックス・パロウが連覇達成。逆転タイトルを狙ったパワーは序盤のトラブルに泣く/インディカー最終戦ナッシュビル
9月15日、NTTインディカー・シリーズの最終戦ミュージックシティグランプリの決勝レースがナッシュビル・スーパースピードウェイで開催され、コルトン・ハータ(アンドレッティ・グローバル)がオーバル初優勝でシーズン最終戦を制した。 【写真】連覇達成を喜ぶアレックス・パロウ アレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)は予選で下位に沈み、エンジン交換のペナルティも受け24番手スタートとなったが、10位でフィニッシュし、昨年に続き3度目のシリーズチャンピオンを獲得した。 パロウがウィル・パワー(チーム・ペンスキー)に33ポイントをリードして迎えた2024年シーズンの最終戦。16年ぶりの開催となるナッシュビル・スピードウェイが舞台だ。 昨晩のファイナルプラクティスでクラッシュを喫したポールポジションのカイル・カークウッド(アンドレッティ・グローバル)。問題なくスタートし、ターン1でホールショットを奪いレースをリードする。 9位フィニッシュで自力チャンピオン獲得となるパロウは、24番手スタートから17番手まで序盤でポジションアップ。一方、4番手スタートのパワーはソフトタイヤでスタートするも、ずるずると後退し8番手に。 パワーは12周目終わりにシートベルトのトラブルを訴えピットイン。作業に時間がかかり、5周遅れでコースに復帰。逆転王者獲得は早くも厳しい状況となってしまった。 パロウは48周を走行し最初のピットイン。ソフトのレッドタイヤからプライマリータイヤに変更し2スティント目へ。 トップのカークウッドは54周を走行しピットインし、プライマリーからレッドタイヤに変更する。 ここで3番手走行のフェリックス・ローゼンクヴィスト(アロウ・マクラーレン)の右フロントタイヤがバーストし単独クラッシュ。最初のイエローコーションとなる。 ピットレーンがオープンとなると、トップのジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)らがピットへ。 ニューガーデン、コルトン・ハータ(アンドレッティ・グローバル)、デイビッド・マルーカス(メイヤー・シャンク・レーシング)、マーカス・エリクソン(アンドレッティ・グローバル)と続き、コーション前にピット作業を行っていたカークウッドはタイミング悪く10番手に落ちてしまう。 レースは68周目に再開し、ニューガーデンがレースをリード。ハータが僅差で追いかける展開となったが、89周目にキャサリン・レッグ(デイル・コイン)が単独クラッシュを喫し2度目のイエローコーションとなる。 トップ勢はこのタイミングで2度目のピットイン。ステイアウトしたアレクサンダー・ロッシ(アロウ・マクラーレン) がステイアウトし、ニューガーデン、マルーカス、エリクソン、ハータという順で、パロウはリードラップに戻し17番手に。 99周目にリスタートし、レースは折り返しを迎える。ロッシは125周目にピットインし、ニューガーデンが再びトップに浮上する。 135周目、エリクソンがウォールにヒットし3度目のイエローコーション。ピットレーンオープンで3度目のピット作業へと各車が向かう。 パト・オワード(アロウ・マクラーレン)がステイアウトし、ニューガーデン、マルーカス、ハータ、カークウッドというトップ5でレースは勝負の終盤戦へ。 グリーンフラッグが147周目に振られるとニューガーデンをマルーカスがオーバーテイク。ハータもニューガーデンを交わし3番手を奪う。 151周目、ハータはマルーカスを交わし2番手に浮上。オワードのピットインで162周目にトップに立ったハータは、2番手のマルーカスには6秒差をつけてレースをリードする。 一方、トップを争っていたニューガーデンは6番手にポジションダウン。代わってカークウッドが3番手で追走。 カークウッドはマルーカスを交わし2番手に浮上すると、徐々にハータとの差を詰め始める。ハータは180周を走行しピットインし、カークウッドがトップに浮上する。 カークウッドは残り13周でピットインし、トップは燃費走行を行うマルーカスが浮上する。マルーカスをオワード、ハータが追う展開となったが、マルーカスも燃費が足りず残り5周でピットイン。 オワードとハータの一騎打ちとなり、残り5周、周回遅れを挟みながらハータがインからオーバーテイク。再びトップを奪い、今季2勝目、そしてオーバルレース初優勝となるチェッカーを受けた。2位にオワード、3位にニューガーデンが入った。 ポイントリーダーのパロウは11位でフィニッシュし、2年連続3度目のシリーズチャンピオンに輝いた。 [オートスポーツweb 2024年09月16日]