いつ・どこで・どれくらいやるかを決めれば、習慣化はうまくいく。(滝川徹 時短コンサルタント)
『ちょっとしたスキルがお金に変わる「副業講師」で月10万円無理なく稼ぐ方法 (滝川徹 著)』
副業、運動、勉強などに思うように取り組めない時、自分の意思の弱さを嘆く人も多いだろう。しかし実は、意思の力よりも「やるか、やらないか」の選択肢を作らないことが大切だ。 そう語るのは現役会社員・副業講師の滝川徹氏。今回は、滝川氏の著書『ちょっとしたスキルがお金に変わる「副業講師」で月10万円無理なく稼ぐ方法』より、習慣化のための3つの秘訣について、再構成してお届けします。
■習慣化の3つの要件
私は何かを習慣化したい時、次の3つの要件を意識するようにしています。 1.やる場所を決める 2.やる時間帯を決める 3.やる時間を決める 一つずつ説明していきましょう。 まずは1.「やる場所を決める」からです。何かを習慣化したいなら、まず取り組む場所を決める。ここからスタートしましょう。なぜこのことが大切なのか。その場所に行けば自動的に習慣に取り組むことができるようになるからです。 たとえば私の場合は現在、執筆はスターバックスで行うことが多いです。7時に開店するので店に入ります。毎回同じコーヒーを注文し、同じ席に座ります。ノートパソコンを開き、そのまま流れるように執筆に入っていきます。 ここでのポイントは、店に入ってから執筆するまでが一連のルーティン(流れ)になっていることです。店に入ってから席に座って、文章を書きはじめる。ここまでが一連の作業・流れになっています。 だからこそ店に入ってしまえば、迷うことなく執筆に取り組むことができます。実はこの迷いが生まれないというのは、習慣を作る際に、ものすごく大切な要素となるのです。
■「やるか、やらないか」の選択肢を作らない
考えてみてください。多くの人が習慣を作ることができないのは、いざ取り組もうと思った時に自分の中に心理的な抵抗を感じるからではないでしょうか。 たとえば毎日ランニングする習慣を作りたいとします。そう決意した時はいいのですが、いざ翌日走りに行こうとすると、途端に「面倒くさい」「走りたくない」と感じます。これが心理的抵抗です。私はこれを「心理的ハードル」と呼んでいます。人はこれを感じると「後にしよう」と行動を先送りしがちです。 ではどうしたら先送りせずに取り組むことができるのでしょう。対処法はいくつかあります。その一つが先ほどお話しした、「迷いをなくすこと」なのです。人は「やるか、やらないか」の選択肢があると、先送りしてしまう傾向にあります。 逆に迷いがないと、取り組むことができます。たとえば締め切りが迫っている仕事を先送りせずに済むのはなぜでしょう? それは先送りするという選択肢がないからです。締め切りギリギリなのに先送りしてしまえば大変なことになるのがわかっている。だから締め切りギリギリの場合は「やるか、やらないか」の選択肢がありません。あるのは「やる」のみです。だから先送りせずに取り組むことができる。そういうことです。 このことからわかるのは、あることに確実に取り組みたいなら、「やるか、やらないか」の迷いをなくす。すなわち「やる」のみの状態をいかに作り出すか──これが大切になってくるということです。その一つの方法が、私がスターバックスに入るように、一種の流れ・ルーティンを作ってしまうことなのです。 先ほども説明した通り、私の場合、店に入ってから執筆までが一連の流れになっています。だから店に入ってしまえば「執筆するか、しないか」と迷うことがありません。店に入る=執筆するなのです。 このように、習慣化したいことがあるなら、それを行う場所を決めて、そこに行ったら必ず取り組む。そう決めてしまいましょう。そうすれば自然と私のように流れ・ルーティンを作ることができるはずです。 ポイントは、その場所(たとえばスターバックス)に着いたら、一番最初に習慣に取り組むことです。ゆっくりコーヒーを飲むのはいいことですが、作業を終えてからにしましょう。 一息ついてからやろうと思うと、必ず迷いが生まれるからです。そうすると「今日はいいや。このままゆっくりしよう」となります。店に入ってからアクション・行動までを一連の流れにする。 そうすることができれば、店に入れば必ずその習慣に取り組むことができるようになります。