海外で話題を集めた「クルマの流行」 おしゃれなアイテムから悪趣味なものまで 34選 前編
生まれては消えていく流行
派手なエアロパーツやマットカラー、グリルガードなど、クルマの世界にはさまざまな流行、トレンド、ファッションがあった。実用的なものもあれば、現実離れしたものもあり、今ではすっかり見かけなくなったものも多い。 【写真】昔のアメ車の「テールフィン」がカッコよすぎる【ダッジ・ポラーラを写真で見る】 (21枚) 今回は主に米国や欧州で注目を集めた、奇妙で興味深い「流行」の数々を見ていきたい。
マットカラー
光沢の少ないマットカラーはもともと、航空機などのステルス性を高める(敵側のレーダーに映りにくくする)ものとして軍隊では数十年にわたって使用されてきた。自動車業界では反対に、ライバルと差別化を図り、目立たせる手段として好まれている。 その流行にいち早く乗ったのが、BMW M3(E90型)や第2世代のフォード・フォーカスRSだった。BMWは「フローズン・エディション」という特別仕様車にマットカラーを採用したが、洗車するだけで質感が損なわれてしまうため、手入れが難しい。また、鳥の糞が付着した場合はすぐに取り除かなければならない。こうした煩わしさから、今後もマットカラーが主流になることはないだろう。
スピナーホイール
スピナーホイールは米国西海岸のカスタムカー文化から生まれたもので、停車時も車輪が回転しているように見せることができる。内側のホイールが止まっていても、外側のローターは回転し続ける。 しかし、停車中のクルマが動いているように見えてしまうことや、高速走行中にスピナーが外れる危険性など、安全上の懸念もある。スピナーホイールは一時的に脚光を浴びたが、今ではすっかり下火となっている。
レーシングカー風のリアウィング
モータースポーツの黎明期から、普通のクルマにもレーシングカーのスタイルを取り入れるのが人気だった。その中でも根強いトレンドとなっているのが、大型のリアウィングだ。レーシングカーのウィングが大型化・高度化するにつれ、後付けのアフターマーケット品も多様化してきた。 ただし、ダウンフォースとエアフローを最適化するために入念に設計されたレース用パーツと、一般的な市販車に後付されるものとでは大きな違いがある。ランボルギーニ・カウンタックに導入されたリアウイングもそうだが、後者はほぼ間違いなく重量と空気抵抗を増やすだけである。