学芸大学の町中華『二葉』、仮店舗でも客足が絶えない理由を再発見!
「お店、なくなってる…」 今年の春、学芸大学駅のすぐ目の前にあった『中華料理 二葉』という町中華が突如姿を消していました。お店があった場所は、ただの更地になり、そこにぽつんと立っているだけで、心にぽっかりと穴が開いたような気持ちになりました。「あのお店が無くなっていたんだ」と家族や近所の人に話すと、みんな「えーっ!」と驚きの声。二葉は、地元で長く愛されてきた象徴的な存在だったのです。 旨味が凝縮されたスープの画像を見る それだけに、なんとも言えない寂しさを感じていたのですが、つい最近、SNSで「仮店舗で営業中」との情報を発見!これは行かずにはいられないと、気持ちはすでに高ぶり、最寄りの久が原駅へ向かう足も自然と早まりました。
八百屋さんの隣にある仮店舗。少しこぢんまりとしていますが、入るとすぐに漂う、あの懐かしい香り。テイクアウトやお弁当もやっているようで、地域の人たちも次々と訪れ、すでに新しい場所でも受け入れられている様子。もちろん、私のような「追っかけ」もちらほら見かけます。 酢豚、麻婆豆腐、油淋鶏……何にしようかと迷っているうちに、心は自然と「オムライス」(800円)に決まっていました。二葉のオムライスは、何と言っても表面がカリッと香ばしく炒められた豚肉が特徴的。ケチャップもしっかり炒めてあるため、ほんのり甘酸っぱく、油を吸ってふんわりと仕上がった薄焼き卵が一体となり、鼻をくすぐる香ばしさがたまりません。 すべての要素が完璧なバランスで調和していて、まさに『二葉』でしか味わえない究極の「オムライス」。一口ごとに幸せが広がり、思わず笑みがこぼれてしまうような一皿です。
テーブルには、「二葉」を取材して描かれた漫画が置かれており、ファンにとってはオムライスができるまでの待ち時間さえも贅沢に感じます。
「お待たせしました!」という店員さんの声とともに、オムライスがどーんと到着。目の前に広がる、赤と黄のコントラストが実に美しい。おまけについてきたスープは旨味が凝縮されており、福神漬けも絶妙な箸休めになります。
夢中で食べ進め、あっという間に完食してしまいました。仮店舗は少し遠いけれど、この味が恋しくて、また足を運びたくなること間違いなし。幸せな時間でした。
(ライター・亀井)