【昼田祥子さん】クローゼットの詰まりは人生の詰まり。“服捨て”で選択のレッスンを【片付け苦手勢必読】
クローゼットは一度理想の形になっても、完成はありません。生きることが変化していくのと同じように、クローゼットも変化し続ける。たとえば新しいことを始めた時、“仕事場が変わった”“ヨガを始めた”となれば、クローゼットも変わっていきます。昼田さん自身も今は服捨てを伝える立場として取材を受けたり、カウンセリングをしたりすることが多いので、表に立つような服が増えていると言います。生きることと連動するクローゼット、それが“呼吸するクローゼット”です。 「クローゼットは今の自分、“現在地”を指し示すもの。そこを見れば自分が何を考えているのか、どこに問題があるのかがよく分かります。私にとって“服=道具”。どう生きたいかを支えるものです。例えば家を建てる時の金槌やノコギリみたいなもの。道具を得るのが目的ではなく、自分らしく生きるためにサポートしてくれるものですね。そして“クローゼット=人生と連動している場所”。ここを動かすと人生が動く、言わばリモコンみたいなものです。クローゼットに完成はなく、いつも通過点なんです。完成するとしたら人生の終わり、亡くなる時かなと思います」 (後編につづく)
My wellness journey:私のウェルネスを探して 昼田祥子さんの年表
1980 広島県生まれ 1998 大学進学のため、京都へ 2001 大学3年で単位を取り終え、ファッション誌の編集に携わるために東京へ。編集プロダクションで働き始める 2002 大学卒業とともに編集プロダクションに入社、以降出版社などにも所属 2013 出版社を退社、フリーランスに 2015 結婚 2016 1000枚の服を捨てはじめる 2017 出産 2019 ワードローブを50枚ほどに減らす 2020 山形に移住 2022 『ミモレ』で連載スタート 2023 1月、瞑想インストラクターに。4月、東京に戻る。11月、『1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話』(講談社)を出版 Staff Credit 撮影/高村瑞穂 取材・文/武田由紀子