【昼田祥子さん】クローゼットの詰まりは人生の詰まり。“服捨て”で選択のレッスンを【片付け苦手勢必読】
夫は退職を機にアシュタンヨガを始め、体重は15キロ減。そんな変化も昼田さんの服捨てがきっかけでした。 「夫はメーカーの営業職で毎日スーツを着て働いていました。でも本当は服装に縛りのない自由な生き方がしたかったようです。自分に合わないスーツを脱いでヨガを始めて体を変え、食生活も大きく変わりました。それまではラーメンやこってりしたものも好きだったのが、ヨガをやるのに体が重くならない食事がいいと食生活に気を配るように。食事もオーガニックにシフトしていきました」
まずは調味料からオーガニックに変え、食事も玄米食を中心にグルテンフリーに。調理法もフッ素加工のフライパンやアルミの鍋、レンジを使わないなど、食べるものや道具にも「食べない」「使わない」ものを増やしていったそう。食生活でも「選択」をしています。
「最近ハマっているのは発酵。味噌、ザワークラウトも意外と簡単に作れるんですよ。その流れで微生物や植物の力が気になり、今読んでいる本は『土と内臓』(デイビッド・モントゴメリー、アン・ビクレー、築地書館)です。土が変わると上に生える植物も変わる。祖父が農業の研究者だったこともあり、なぜ祖父が作った野菜は長持ちしたのか、みたいな基本を読みながら学び直しています」
自分の気持ちを丁寧に選択して残るのが、大事なもの。選択の精度を上げていくことで、詰まりのない生き方ができる
本を出版してからは、読者限定のお茶会を開いて参加者の変化を聞いています。「パニック障害を克服した」「家族の関係が良くなった」「親の病気が改善した」などと声を聞いて、服捨ての効果を実感しています。 「人生は、何もかもあるようで大事なものはひと握り。優先順位を決めて、本当に大事なものを見極める。そこに向けて行動を起こし、思考を変えていく。普段の判断力は、自分ではなく他人への意識が強すぎて、自分の気持ちを置き去りにしていることが多いんです。気持ちを丁寧に選択していく。そうして残ったものは大事なものと決まっています。選択の精度を上げていくことで、詰まりのない生き方ができるはずです」