前回の有馬記念連覇は21年前 衝撃の9馬身差Vで決めたラストラン
今年の有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)はドウデュース(牡5、栗東・友道康夫厩舎)の連覇なるかが最大の注目点だ。ただ、過去68回の歴史で2年連続戴冠を成し遂げたのは僅かに4頭のみ。古い方から69~70年のスピードシンボリ、84~85年のシンボリルドルフ、98~99年のグラスワンダー、02~03年のシンボリクリスエスである。そこで、この機会に03年のシンボリクリスエスが勝った一戦を振り返ろう。 【写真】シンボリクリスエスこれまでの軌跡 シンボリクリスエスは名門・藤沢和雄厩舎所属のKris S.産駒。3歳時に天皇賞(秋)でGI初制覇を果たすと、ジャパンCの3着を挟み、有馬記念で2つ目のタイトルを獲得。02年の年度代表馬に選ばれた。そして4歳を迎え、始動戦の宝塚記念こそ5着に終わったが、秋初戦の天皇賞(秋)で連覇を達成。ジャパンCでは前年に続く3着に終わったが、不動の主役としてラストランの有馬記念に挑んでいた。 単勝2.6倍の1番人気に推された一戦、シンボリクリスエスは生涯最高のパフォーマンスを見せる。レースはハイペースで流れたが、シンボリクリスエスとペリエ騎手は慌てず騒がず中団追走。そして楽な手応えのまま、3角で前に取り付くと、4角手前では2番手に浮上。直線に向いて先頭に立つと、ここからは独壇場だった。後続をグングンと突き放すと、2着のリンカーンに9馬身差の圧勝。勝ちタイムは2分30秒5のレコードという驚愕の内容のラストランだった。 あれから21年、ドウデュースはシンボリクリスエスと同じく前年の覇者として、ラストランの一戦に挑む。偉大な先輩と同じように、衝撃の走りを見せてくれることを楽しみにしたい。 【有馬記念で連覇を達成した馬】 ・スピードシンボリ(69~70年) ・シンボリルドルフ(84~85年) ・グラスワンダー(98~99年) ・シンボリクリスエス(02~03年)