円は対ドルで一時151円台半ば、日銀12月利上げ織り込み低下で全面安
(ブルームバーグ): 10日の東京外国為替市場の円相場は一時1ドル=151円台半ばに下落。日本銀行の12月の利上げ織り込みが低下していることを受け、円が全面安となっている。
関西みらい銀行の石田武ストラテジストは、日銀の利上げ観測がじりじりと低下していることで円が売られていると指摘。米国市場で長期金利が上昇したこともあり、ドルの下値は堅いと言う。
ドイツ証券の小川和宏外国為替営業部ディレクターは、日銀の利上げが12月か1月で大きな違いはないが、海外勢が利上げ織り込みの変化に反応して動いていると指摘。トランプ次期米大統領の下で財政拡張や関税政策によりインフレ加速のリスクがあり、目先は「ドル高の材料しかない」と話す。日銀の利上げも12月になろうが来年1月になろうが、「ドルの下落は一時的」でそこが買い場との見方を示した。
金融市場(OIS)では日銀の12月利上げの織り込みが2割台に低下し、米国の12月利下げの織り込みは8割台半ばで推移している。9日の海外市場ではブルームバーグ・ドル指数が前週末比0.14%上昇した。
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Masahiro Hidaka