横田基地からPFOSを含んだ大量の汚染水が多摩川へ!外部漏出を初めて認めた米軍の意図とは?
衆議院選挙が15日に始まった。争点の裏金問題とは関係ないが、自民党総裁でもある石破茂首相は「日米地位協定の改定」を掲げている。 【写真】横田基地からPFOS汚染水が多摩川に漏出!なにが起きているのか 2004年に米軍ヘリが沖縄国際大学に墜落したとき、石破首相は防衛相だった。日本の警察が現場に入れず、事故機を米軍が回収するという事態に、「これでも日本は主権国家か」との苦い思いが刻まれたという。 地位協定の歪(いびつ)さは、米軍基地によるPFAS汚染をめぐっても再三、指摘されてきた。その改定を首相が公の場で宣言したのはおそらく初めてだろう。
横田基地からのPFOS漏出を米軍が初めて認めた
10月3日、防衛省北関東防衛局から東京都に電話が入った。米軍から以下のような情報がもたらされたという。 <8月30日、短時間に降った豪雨により、横田基地の消火訓練エリアから泡消火薬剤の残留が(ママ)含む約12,640ガロンの水がおそらくアスファルト上にあふれ出し、数量不明の分量の水が地上から雨水排水溝に流入し、施設外へ出た蓋然性が高い> 米軍・横田基地からPFOS(発がん性が指摘されるPFASの一種)を含んだ大量の水が漏れ出たというのだ。漏出した水量は約12,640ガロン、じつに約48トンにのぼる。福生市などによると、雨水溝から基地外へ流れ出た大量の汚染水は、下水管を通って多摩川に流れ出たとみられる。 横田基地外へのPFAS漏出を米軍が認めたのは初めてだ。 漏出元となった消火訓練エリアについて、米軍は「貯水池及び火災訓練用機材そのものを含む」と説明したという。これが何を指すのか、東京都は防衛省に確認していない。 ただ、消火訓練エリアの航空写真を見ると、貯水池は、模擬機体が真ん中に置かれた訓練場のわきにある。火災訓練用機材とは、貯水池から水を汲み上げたり、訓練に使われた水を集まる揚水ポンプを指しているとみられる。 つまり、豪雨によって、貯水池にたまっていた水とそれを汲み上げるポンプから大量の汚染水が溢れ出たということになるのだろう。