ガンで入院すると不安なのはお金…診療の種類によっては治療費が数百万円になることも【漫画の作者に聞く】
鼻づまりで病院に行ったら突然「がん」が発覚!2児の母・やよいかめさん(@yayoi_kame)の闘病コミックエッセイ「鼻腔ガンになった話」は、累計5000万PV超えと大反響を呼んだ漫画シリーズだ。発売中の書籍から一部抜粋し、ご本人に漫画の内容や見どころを聞いた。テーマは「ガン治療を知る」。 【漫画】本エピソード「ガン治療を知る」を読む 鼻腔ガンの治療で「鼻を開く」という主治医の言葉に驚いたやよいかめさん。詳しく聞いてみた。 内視鏡手術に比べ、切開する(鼻を開く)ほうがガンを深く切除できるメリットがあるという。切開手術を不安がるやよいかめさんは、少しでもがんが小さくなって内視鏡で済むよう、治療をがんばる決意を固める。 放射線治療を初めて体験。顔の型で固定され、ピンポイントでガンの腫瘍部分に放射線が照射される。 そして不安なのはお金。やよいかめさんは入院してすぐ「高額療養費制度」を申請した。同じガン治療でも、保険適用外の治療を行う場合は費用が高額になってしまうので注意が必要だ。 ■いよいよ放射線治療がスタート。大きな副作用は出なかった 鼻を開く(=切開手術)も選択肢にあると聞き、非常に戸惑ったという。「しっかりと切除するためには、自分の希望うんぬんの問題ではないんだなと感じました。先生からはがんをしっかり取って、寛解させて再び健康な生活に戻す!という信念がビシバシと伝わってきました。その一方で、手術痕はやはり気になりました。『既婚の40代だったら、ガンを治すためにちっちゃい鼻の傷くらい残ってもいいでしょう』という本音も、先生からはチラ見えしました。その考えは理解できますが、極力傷が残ってほしくない“乙女心”もわかっていただきたいと思いました。女性は死ぬまで乙女ですから(笑)」 放射線治療は、照射中は特に痛みも何もなかった。「ただ、回を重ねるごとに体のだるさや口腔内の渇きを感じました。放射線治療を受ける前に、放射線科の先生から副作用について脱毛、食欲不振、下痢などがあると聞いていたのですが、そこまで大きな副作用は私の場合出ませんでしたね」 入院して意外だったのは、がん治療のためにさまざまな”科”に関わったことだそう。「鼻の腫瘍なので耳鼻科のお世話になると思っていたら、治療を終えるまでに放射線科、歯科、脳神経外科、麻酔科の先生それぞれに診察を受けました。おそらくほかにも、病理医や放射線技師、薬剤師などいろんなプロフェッショナルの方々が、患者からは見えないけれど頑張ってくれていたんだと思っています。診察を受けた先生方からはいろんな方面からがんについて教えてもらうことができたり、先生同士でも話し合ったりしてるんだなぁと感じることができてよかったです」 ■保険は最大限に利用!わからないことはプロに聞くのが大事 高額療養費制度については、「『治療が長くかかる可能性がありそうなので、申請を一年でしといたほうがいいですよ』と医療事務員の方に病院で教えていただきました。がん保険に入っていても、お金のことに関してはわからないことが多いので、とにかく保険の資料を全部持って入院し、わからないことは医療事務員さんに聞いたり、電話して自分が入っている保険の担当の方に聞いたりしました」 ”何がわからないのか、わからない”ということでさえ、とにかくプロに聞いていた。「あと保険会社に提出する書類は、書けるところはできるだけしっかり書いていました。退院後の通院した期間にかかったお金とか。書ききれなくて『用紙をもう一枚送ってください!』とお願いしたことも。手間がかかって面倒くさいですが、せっかく入っていた保険なのでできる限り利用し尽くそうと思いました」 ※本作で紹介している症状は、個人の体験談でありすべての人に当てはまるものではありません。症状で悩んでいる場合は医師・看護師等の専門家に相談してください。また、センシティブな内容を含む為、閲覧にはご注意ください。