オサガメの体内から1メートル超のプラごみ これまでの報告で最大
福井県美浜町の海岸に打ち上げられた、絶滅危惧種のウミガメ「オサガメ」の体内から1メートルあまりのプラスチックごみが見つかった。オサガメが誤飲したプラごみでは、これまでに報告された中で最大だという。福井市自然史博物館などの研究チームが海洋汚染に関する専門誌に論文を発表した。 【写真】オサガメの体内から見つかったプラスチックごみ 研究チームによると、2022年10月30日、美浜町の久々子(くぐし)海岸で雄のオサガメが発見された。すでに死んでおり、体長約1メートルであることから3~4歳の幼体と考えられた。 オサガメは国際自然保護連合(IUCN)が「絶滅危惧II類」に分類。大きくなると体長は2メートル近くになるとされ、太平洋や大西洋、インド洋などの熱帯から温帯の海域を回遊する世界最大のウミガメだ。 発見された個体を同博物館に運び、体内を調べたところ、胃袋と十二指腸の間にプラスチックが詰まっていた。106センチ×118センチの透明なプラスチックのシートと、ペットボトルのラベルだった。シートの大きさは、体の大きさとほぼ同じだったという。
朝日新聞社