【京都金杯】キープカルム重賞初制覇へ躍動感あふれる絶好の動き 中竹師「今年一年が楽しみになるような結果を」
年始を飾る京都金杯の追い切りが2日、東西のトレセンで行われた。栗東ではキープカルムが坂路で単走。やる気と活気に満ちた走りで、調教評価は『S』となった。昨夏にマイル路線に転向し、軌道に乗ってきた4歳馬が2025年初笑いを決める。 ◇ 冬の寒さを吹き飛ばす、熱のこもった最終リハーサルを敢行した。キープカルムが栗東坂路で躍動。見守った中竹調教師が前向きな言葉を並べる。 「一杯で、という指示。迫力のある動きでよかったね。状態は前走よりいいと思うよ」 午前6時40分頃に坂路に登場すると、序盤はリズム良く折り合って運んだ。残り1ハロン手前から乗り手に促されると、四肢を大きく動かしてグングン加速。豪快にウッドチップを跳ね上げ、真一文字に勾配を駆け上がって4ハロン52秒9-12秒3をマークした。やる気に満ちあふれた走りが実に好印象で、調教評価は『S』だ。 デビュー時からクラシックを意識して中距離戦を使われ、2歳未勝利戦、ひめさゆり賞と芝2000メートルで2勝を挙げたが、昨年8月の五頭連峰特別からマイルに矛先を向けて成績が安定した。出遅れながらも上がり最速を駆使して2着。この走りを見て「距離を延ばす可能性に賭けていたけど、やっぱりこっちなんだと思った。血統的にはマイルだからね」と指揮官がジャッジ。木更津特別(2勝)、キセキC(3勝)を連勝すると前走のリゲルSは内にモタれながら、メンバー最速の上がりで3着。「前残りの流れだったからね。(仕上げ的にも)少し足りないと思っていたから」と悲観の色はない。 肉体面の成長も見逃せない。ひめさゆり賞で478キロだった馬体重が前走時は500キロと大幅に増えてパワーアップ。「太くなったという感じはない。成長かな」と目を細める。初めての中京芝1600メートルにも「左回りはまったく問題ない。今年一年が楽しみになるような結果を」と期待した。 路線を変更して軌道に乗ってきたロードカナロア産駒。ハンデ55キロは魅力で叩いた上積みも十分。充実の一年とすべく、ロケットスタートを決める。(増本隆一朗)