〈石破内閣本格始動も…〉ゴリ推し“お友達人事”で早くも四面楚歌! 自民議員は「”冷や飯”時代の反動が露骨すぎ」「自分を裏切っていった人間は許さない」
麻生氏、茂木氏の「裏切り者」が重要ポジションに
さらに注目すべきは、麻生派を退会した阿部俊子氏が文科相として入閣したほか、最終的に取りやめになったものの、阿部氏と同時期に麻生派を退会した御法川信英氏も入閣が検討されていたことだ。 これらの人事は、石破氏から麻生氏へのあてつけとみられている。 「御法川氏は麻生派を退会した直後、麻生氏によって国会対策委員長代理のポジションから外されそうになりました。 結局、野党との難しい調整を円滑に進めるために残留となりましたが、麻生氏の怒りは強く、麻生氏の息がかかった政権では入閣は難しくなっていました。 今回、御法川氏は最終的に、旧統一教会との関係を追及されることを懸念して入閣を辞退したそうですが、麻生氏との関係が悪い石破氏としては、御法川氏を入閣させようとすることで麻生氏に喧嘩を売った形です」(御法川氏周辺) 一方、岸田政権では三頭政治の一角をなしていた茂木氏率いる旧茂木派も非主流派に回った。茂木派からは加藤勝信氏が財務相として入閣したが、加藤氏は総裁選にも出馬して茂木氏と戦った立場。 それ以外には旧茂木派からの入閣はなかったうえ、麻生派と同じく、茂木派を退会した人物が入閣や官邸・党執行部入りした。 「加藤氏は総裁選で推薦人20人を割り込む16人しか議員票を獲得できず、最下位に終わりました。それにもかかわらず、加藤氏が超重要閣僚である財務相として入閣。 さらに、茂木派を退会した小渕優子氏が組織運動本部長に、青木一彦氏が官房副長官になりました。茂木氏としては面白くないでしょう」(自民関係者)
周囲に集まる議員や記者はわずか、毎週水曜日昼に、タバコ2本分の「ぼやき」
こうした、これまで主流派だった党ベテランへの意趣返しのような人事の背景には、石破氏が長らく党内で「冷や飯」組に置かれていたことがある。 自民党の各派閥はこれまで毎週木曜日の昼に会合を開き、それぞれの派閥のメンバー数十人に加え、各社の番記者十数人も集まっていた。 一方、石破氏のグループは派閥ではないため、木曜ではなく毎週水曜日の昼に会合を開いてきたが、その光景は寂しいものだった。 「集まる番記者は、石破氏の地元のメディアの記者や、『たまたま予定が空いていたから』という記者数人のみ。国会議員も、石破氏の地元である鳥取県選出の議員を中心に数人のみで、まるで『自民党鳥取県連』の会合のようでした。 そして会合を終えた後、石破氏が喫煙室で紙タバコ2本を吸う間のぼやきを記者3、4人で聞く、というのがおなじみの光景でした」(全国紙政治部記者) 他派閥では、派閥の会合で議員と同じ高級弁当が番記者に振舞われることも多かったが、石破グループでは、番記者を不憫に思った所属議員がコンビニのおにぎりを配っていたという。