桑木志帆が完全優勝で国内メジャー初V! 「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」最終日をコーチの中村修がレポート
コーチとして今季一番の成長だと思うのは、こういった粘り強いプレーができるようになったこと。優勝会見では「メンタルの成長」と話しました。2勝目は挙げていましたが夏が終わった頃から前半が悪くても後半の9ホールでスコアを伸ばすことが増え、これまではショットメーカーだけにショットが悪ければ成績も悪いことが続いていましたが、ショットが悪くてもスコアを崩さない、スコアメイクができるようになっていました。 そういった流れもあり「日本女子オープン」から4週連続でトップ10フィニッシュが続き、ショット力だけでなくアプローチやパットの技術や最後まで集中力を切らさないメンタルが備わり、少しずつ自信になっていきました。 しかし「三菱電機レディス」、「TOTOジャパンクラシック」と成績が振るわず世界ランクは78位へと落とし、チームで来年の全米女子オープンに出場するためには「TOTOジャパンクラシック」で落とした世界ランクを出場資格となる世界ランク75位以内を死守するために残りの3試合はとても大事になると話しました。 そこから「伊藤園レディス」の9位、「エリエールレディス」の7位タイとベスト10フィニッシュを続け再び世界ランク75位で今大会に臨んでいました。このメジャー優勝でどれだけ世界ランクが上がるかはまだわかりませんが、来年の「全米女子オープン」出場に向けて大きな1勝となりました。 まだ「日立スリーツアーズ選手権」が残っていますが、ひとまず良いシーズンの締めくくりとなり、応援してくれたファンの皆様や支えていただいた多くの皆様に優勝カップを掲げる姿を見せることができました。来季の開幕戦に向けてオフの取り組みに邁進したいと思います。 国内女子ツアーはすべてのスケジュールを終え初優勝から8勝を挙げた竹田麗央選手が年間女王に、抜群の安定感を示した山下美夢有選手が2位で終え、5年ぶりの復活優勝を挙げた河本結選手、初優勝の安田祐香、天本ハルカ、阿部未悠、臼井麗香、佐藤心結選手など多くのドラマを見せてくれました。来季はどんなドラマを見せてくれるか、今から楽しみにしています。 写真/岡沢裕行
プロゴルファー・中村修