優勝引き寄せた好スタートを自賛「今日の僕のすべて」と坪井翔。表彰台獲得の小林可夢偉は「まずは本当に感謝」【スーパーフォーミュラ第6戦決勝会見】
10月12日、静岡県小山町の富士スピードウェイで、全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦の決勝レースが行われ、坪井翔（VANTELIN TEAM TOM’S）が2024年シーズン2勝目をマークした。今季2度目の富士でふたたび勝利を手にした坪井、2位となった岩佐歩夢（TEAM MUGEN）、3位表彰台を獲得した小林可夢偉（Kids com Team KCMG）、そして優勝チームより舘信秀監督が決勝後の会見に出席し、週末ダブルヘッダーの緒戦を振り返った。 【写真】会見に臨んだ（左から）舘信秀監督、岩佐歩夢、坪井翔、小林可夢偉 ■舘信秀（VANTELIN TEAM TOM’S） 優勝チーム監督 「予選があまりうまくいかなくて7番手からということで正直、優勝はちょっと厳しいかなというのが今朝の印象でした」 「いつもと同じようにいわゆるスタンダードな、少し引っ張ってというような作戦が良かったと思いますけど、まずとにかく坪井君だ『速い』『強い』という印象です。本当にもうベテランの域に達しちゃったっていう感じがしますね」 「今日はある意味ターニングポイントで、今日と明日で相当たくさんポイントを取らないと（チャンピオンシップは）厳しいだろうなと思ってました。ただ、今日優勝してくれましたから、ちょっとチャンピオンの可能性が出てきたなというふうに思います。後半の戦いも楽しみです」 ■坪井翔（VANTELIN TEAM TOM’S） 優勝 「前回勝ったとき（編注：第4戦富士）は4番手からスタートしていて、2列目にいればそういうチャンスはあるかなと思っていましたが今日は（予選順位が）7番手だったので、もちろん優勝を目指していますけど頑張っても表彰台、行けても3位かなと思っていた部分もありました」 「ただ、ラウンド4の決勝ペースは良かったのでそれを再現できればと期待していて、そういった意味ではアドバンテージあるかもしれないという意識を持ってレースをスタートしました」 「いつも課題になることが多いスタートも今回は本当にうまくいって、そこが今日のレースの僕のすべてだったかなと。一気に順位を上げることができたので、そこからはペースの良さを生かしつつTEAM MUGENの2台に作戦を分ける形でサンドイッチされる難しい状況ではありましたけど、ピットも適切な判断をしっかりしてくれたと思います。本当にすべてがうまくいってこの勝ちを獲れたと思うので、非常に良いレースだったように思います」 「今回の富士を取らないとチャンピオン争いから脱落すると思っていましたし『何としてもここの2レースで追いつかないと』というところがありました。最低限、ランキング上位の人たちより前でゴールしないといけないというなかでしっかりと勝てたので、これで充分に射程圏内に戻ってこられたなという印象です」 「また明日1レースあるので、気を引き締めて日曜も良い戦いができるように頑張りたいと思います」 ■岩佐歩夢（TEAM MUGEN） 決勝2位 「全体を通してみると正直ペースがなくて厳しいレースでした。それをうまく、完璧ではなかったですけどスタートと、ストラテジーとさまざまな面でカバーできた結果かなと思います」 「正直この結果は、いま自分たちが現状持ってるポテンシャルにとっては良い結果だと思いますが、明日（優勝を）狙いに行くのであれば正直今のままではまったく通用しないなという感覚を持っていて、この後しっかりと明日に向けて、もうワンステップ、ツーステップ踏んでいかないといけない状況であると考えています」 「本当に全然ペースはない状態で、ただ『悪い』とまでは言わないですけどタイヤマネジメントとか、タイヤがタレやすいとかそういう問題ではなく、単純に全体的なパフォーマンスが劣っている印象なので、ビッグステップを踏むかどうかというところも難しい話ですけど、チームとしては全体的にポテンシャルを底上げしていかないといけない状況にあると思っています」 ■小林可夢偉（Kids com Team KCMG） 決勝3位 「あんまり5年前と言われると、ちょっと心に刺さるので言っていただきたくないなとは思うのですが、実際それが現実なので……まずは本当に感謝したいと思います」 「ファンの方もずっと応援してくれて、なかなか結果が出なくて、チームの方もいろいろ頑張っていただいたのですけど、それが結果に繋がらない長い期間があって、今日も正直タイミングよく表彰台に乗れただけで本来もっと上を目指したいっていう思いもあるし、早く勝ちたいっていう思いもあるのですが、まずは今日表彰台で終えたということに対して、スポンサーならびににチームとしてファンの人に感謝したいと思います」 「ここではクルマが良いというのはわかってたのですが、それが予選では活かせなくて、レースでそれを何とか挽回できたっていうだけでも今日はまずは良かったなと思いますし、ラッキーなことに明日もレースがあるので、しっかりともっとやりきったレースをしたいと思います」 [オートスポーツweb 2024年10月12日]
