肛門科医が警鐘を鳴らす「慢性的な便秘」につながるNG習慣
現代人はがんばりすぎ、無理しすぎ
便秘には薬の副作用が原因となっている場合も多く、こうした便秘は「薬剤性便秘」とも呼ばれます。最近は精神安定剤や抗うつ剤など、精神科や心療内科で処方された薬が原因となっていることも増えました。 こうした人たちの多くに共通するのは、「がんばりすぎ」、「無理しすぎ」だということです。誰もが仕事や勉強、人間関係など、いろいろなことで悩みを抱えています。病気になったのもカラダが悪いからではなく、がんばりすぎた結果カラダが壊れたのです。 負担をかけてしまったカラダに「ごめんね」と謝って、そこまでがんばった自分をまずは褒めてあげましょう。 がんばりすぎている人は、カラダが緊張でガチガチになっています。リラックスしてカラダをゆるめるように言っても、そもそも「カラダの力を抜く」方法がわからない人も多いのです。 深呼吸や運動はもちろん、音楽を聴いたり映画を観たり......、どんなことでもかまわないので、自分なりにリラックスできる方法を探してみましょう。リラックスしてカラダがゆるむと、心もゆるみます。ふだんの生活の中でも自分の感情を抑え込まず、嫌なことは嫌と言い、つらければつらいと言いましょう。 我慢をしすぎないことで心も軽くなり、心が軽くなれば便通も改善されます。
佐々木みのり(大阪肛門科診療所・副院長)