メッシがバルセロナ残留表明も海外メディアは「移籍騒動は終わりではない」の見解
去就が注目されていたスーパースター、リオネル・メッシ(33)が4日、バルセロナに残留することを正式に表明した。サッカー専門メディア「Goal.com」の動画インタビューに「バルサから出たいと言ったのは事実だが、人生を共にした愛するクラブと法廷で争うことはできない。バルセロナに残るつもり。ここで最善を尽くすのが正直な気持ちだ」などとコメントしたもの。 メッシは、8月25日に退団する意思を伝えたが、バルセロナ側が契約解除には7億ユーロ(約880億円)の違約金が必要なことを訴え、スペインのリーグ側もバルセロナの主張を支持していた。プレミアリーグの強豪、マンチャスター・シティが獲得に名乗りを上げる中、メッシの代理人を務める父親のホルヘ氏が、この2日間、バルセロナのジョゼップ・バルトメウ会長と会談を持ったが、両者の話し合いは平行線に終わった。ホルヘ氏は残留の可能性を示唆したが、一方で違約金の無効を訴える書簡をスペイン・リーグに対して送付していた。だが、最終的には法廷闘争となる状況を避けられなかったためプレーヤーとしての空白を作る最悪のシナリオを回避するため残留を決意した。 海外メディアも次々とメッシ残留のニュースを速報で伝えたが、決して円満決着ではなく、騒動は続き、新たなる火種のスタートと見る向きが少なくなかった。 英のデイリーメール紙は、『幸せでなく、離れたかった……。法廷論争に踏み入れないようにクラブに残るだろう』というメッシのコメントを見出しに取り、「メッシがマンチェスター・シティへの移籍へ向けた戦いをついにあきらめ“今のところは“バルセロナへの残留決意を固める」と報道した。 同メディアが注目したのは、メッシがインタビューの中でバルトメウ会長に示した不信感だ。 メッシは、「この1年間、バルトメウ会長に退団の意思をずっと伝え、”シーズン終了後に決めればいい”と言っていたのに約束が守られなかった」と批判したが、同紙は「メッシは、また一度、役員と非難の的となっているバルトメウ会長への批判を強めた」と伝えた。 BBCスポーツは、メッシがバルセロナに残ることを決断したコメントを紹介しつつ、記事の中でスペインのサッカー記者、アンディ・ウエスト氏の「メッシはバルセロナに残ることになったが、この騒動は終わりからほど遠い」とする見解を記した。