96歳の有本さん父「生きている限り、解決につながる方法を考え続ける」…拉致被害者パネル展
政府が定める「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」(10~16日)に合わせ、神戸市中央区の兵庫県警本部別館などで10日、北朝鮮による拉致被害者らを紹介するパネル展が始まった。会場を訪れた神戸市出身の有本恵子さん(拉致当時23歳)の父、明弘さん(96)は「体調は限界に近いが、生きている限り、解決につながる方法を考え続ける」と訴えた。 兵庫県警本部
展示会場では、欧州滞在中の1983年に消息を絶った恵子さんや同市東灘区の田中実さん(拉致当時28歳)ら拉致被害者と、拉致の可能性がある県ゆかりの行方不明者36人のうち27人の顔写真と失踪の経緯が紹介されている。車いすで会場を訪れた明弘さんは米国のトランプ次期大統領に面会した経験を振り返りながら、「拉致問題解決には米国や世界各国の力が必要だ」と訴えた。
パネル展は16日まで。県警本部本館や県庁、姫路署、明石運転免許更新センターでも開かれている。