雑誌「男の隠れ家」編集部が選んだいいもの。どこへでも履いて行きたくなる一足
■『和』とともに大地を踏みしめ歩む ■●辻屋本店(東京都)× 雪駄 (※その他の写真は【関連画像】を参照) 【関連画像】雑誌「男の隠れ家」編集部が選んだいいもの。どこへでも履いて行きたくなる一足 創業大正元年(1912)、100年を超える歴史を持つ浅草の老舗「辻屋本店」。下駄、草履、雪駄などを販売する和装履物専門店である。 江戸時代、南部藩の下級武士が内職で作っていた表の質の良さから雪駄表の代名詞として用いられる「南部表」。その名を冠した「支那染 南部表 雪駄」は、履いていくうちに飴色に経年変化する支那染を施した、上等な表を台に用いる。 約200本の細く割いた竹の皮を職人の手作業だけで均一に編み込む。使用する竹の皮の本数や編み目の細かさでその価値が決まるのだ。こうして完成した表は丈夫でほどよい柔軟性があり、長く履き続けることができる。 鼻緒には、「前川印傳」の印傳革を用いたオリジナル鼻緒を使用。黒ベースの革に黒漆で縁起の良い麻ノ葉文様をあしらっており、そのさりげないおしゃれさには、江戸好みの粋を感じられる。 「和装履物は挿げ次第」を信条とし、台に鼻緒をつける「挿げ」という作業を大切にする辻屋本店。和装履物に「足が痛くなる」という印象を持つ人も多いだろう。しかし、それは職人の手によって解決する場合がほとんどだ。 当然のことだが、足の形は長さだけでなく、幅や甲の高さ、指の長さなど人によってさまざま。辻屋本店では、常駐する職人がその場で購入者それぞれの足に合わせて台に鼻緒を挿げる。 台と鼻緒のシンプルな構造だからこそ、最後の「挿げ」が決め手となり、命が吹き込まれる。誂えた履物は歩きやすく、痛くなりにくい。さらに、踵のすり減りも軽減されるのだ。 また、色や柄、生地の異なる鼻緒を200種類以上取り扱っているので、台との組み合わせはもはや無限、自分だけの和装履物を購入することができる。緩んだ鼻緒の調整やすり減った踵の修理はもちろん、気分やTPOに合わせて鼻緒を挿げ替えてくれるなどのアフターケアもありがたい。 しかし、竹の皮を緻密に編み込んだ表は水に弱い。一度濡れると竹の皮が膨張し型崩れを起こしてしまうのだ。たとえ乾いたとしても元には戻らない。だが、だからこそ大切に履いて、好きなところへ出かけたいと思うのだ。 現代では、下駄や草履、雪駄、ひいては和服を着る習慣は減りつつある。そこで、辻屋本店は日本の文化を守り、その素晴らしさをWebやSNSを駆使して伝えるなど、これからの100年に向けて新しい挑戦を続けている。 【商品概要】 製品名:支那染 南部表 雪駄 価 格:M/5万8850円、L/6万2150円、LL/9万1850円 サイズ:M/~25.5cm、L/25.5~27.0cm、LL/27.0~ 高さ:3.0cm 台:支那染 南部表 鼻緒印傳革 麻ノ葉 黒 浅草老舗和装履物 辻屋本店 東京都台東区浅草1-36-8 TEL:03-3844-1321 公式HP: