「大谷翔平は別次元にいるが…」キム・ヘソンと3年20億円で契約したドジャース、大きな“韓国ビジネスチャンス”到来! 「利益をもたらすことは間違いない」
大谷翔平と契約したことで日本との巨額ビジネスを成功させたロサンゼルス・ドジャースが、今度は韓国市場に狙いを定めている。現地1月3日、ドジャースはポスティングシステムでMLB移籍を目指していた韓国キウム・ヒーローズのキム・ヘソンと契約。米メディア『Sports Business Journal』は同1月7日の記事で、「ドジャースに韓国ビジネスチャンスが到来した」と伝えた。 【動画】MLB公式が配信したキム・ヘソンの好プレー集 & 大谷翔平の歓迎投稿! 「韓国人二塁手のキム・ヘソンと結んだ3年総額1250万ドル(約20億円)の契約は、ドジャースに事業拡大の機会をもたらす。現在、韓国の人口は約5200万人。そして2019年現在、ロサンゼルス都市圏には米国最多32万6000人の韓国人が住んでいる。ドジャースはこれまでも、パク・チャンホやリュ・ヒョンジンら著名な韓国選手と契約しており、さらに20歳のチャン・ヒョンソク投手もマイナーリーグに所属している」 続けて同メディアは、スポーツビジネスを展開する米SaaSプラットフォーム企業『Sponsor United』のボブ・リンチCEOのコメントを紹介。リンチCEOは「(キム・ヘソンは)もちろん(パク・チャンホほどの)スター性はないかもしれないが、スポンサーシップの機会への扉を開くのに間違いなく役立つ」と断言した。 「サムスン、LG、ヒュンダイなどの大手ブランド、あるいはクーパン、ハンファ、カスなどにとっても、MLBのスポンサーシップは世界規模の消費者とつながる強力な手段となりえる。(キム・ヘソンは)間違いなく文化大使となり、ファンの関心、メディア報道での印象を高め、新たな扉を開く存在になれる。ドジャースは日本ブランドとの提携で成功を収めており、韓国ブランドとも協力して米国でブランドを立ち上げ、成長させるロードマップを持っている」 ドジャースのスタン・カステン球団社長も、「特別なファン層に訴えかけられる魅力的な選手がチームにいる場合、そのつながりを強化するためにできることはすべて行なう。双方に利益をもたらす方法があれば、その機会を探っていく」と韓国企業とのビジネスに前向きだ。 「私たちは地元ロサンゼルスの韓国人ファン層と長く歴史的な関係を築いている。キム・ヘソンの獲得が多くの韓国人ファンに利益をもたらすことは間違いない。まだ多くの時間を費やしたとは言えないから、今後、マーケティング担当者が検討していくだろう」 このようにカステン社長のコメントを記した同メディアは、「大谷は別次元にいる。ドジャースの大谷に対する投資は、12の新しい日本スポンサー、ドジャー・スタジアムの日本語ツアー、新しい日本料理メニューにつながった」と、24年の“大谷効果”に言及。さらに、「一方、韓国企業は11のブランドがMLB球団チームの、ひとつがリーグのスポンサーとなっている。MLBのスポンサーとなっているハンコックタイヤは、屋外広告会社ヴァン・ワグナーを通じてテレビ放送に映る看板を購入している」と韓国企業とMLBのつながりも記している。 正二塁手のギャビン・ラックスが退団したことで、キム・ヘソンのレギュラー獲りが現実味を帯びている。莫大な“大谷マネー”の恩恵に続いて、25年から“キム・ヘソン・マネー”がドジャースの財政をさらに豊かにするかもしれない。 構成●THE DIGEST編集部