大神いずみ「長男・翔大の履正社の卒業式。挨拶はまさかの短さ!関西弁に囲まれながら〈学校の皆さんに育てていただいたんだなあ〉と感慨深い」
大神いずみさんは、元読売巨人軍の元木大介さんの妻であり、2人の球児の母でもある。苦しいダイエットをしている最中に、長男が大阪の高校で野球をやるため受験、送り出すという決断をした。球児の母として伴走する大神さんが日々の思いを綴る。 【写真】クラス集合写真で、寝そべる翔大 * * * * * * * ◆最後のホームルーム 「今日はいずみが来ているので、これまでの感謝の気持ちを述べたいと思います。ありがとう」 いや、いろいろツッコミどころの多い長男・翔大のあいさつだ。 履正社の卒業式を終えて最後のホームルーム。 息子がクラスのみんなの前で述べた言葉。 まずはなんだこの母に向かって、 「いずみ」て。 クラスの子達はどうやら普段から聞き慣れているようで、ハハハーとひと笑い。 今日まで3年間、遠くの山に住む「鬼」の面白おかしい話をさんざんみんなでしてたんだろうな、「いずみが…」と言って。 そして感謝の言葉、短かすぎ。 なんかもっとあるだろうよ、 「お母様の作り置きしてくれた豚汁美味しかったです」とか、 「夜練習から帰ってきた時洗濯物がキレイに畳んであるのを見て、〈お風呂が沸きました〉のメロディと共に涙が出ました」とか、 「苦しい時もひもじい時も、実家から通販の松前漬けや鶏焼きをたびたびドカンと送ってくれた母には、どんな言葉を並べても感謝しきれないです」とか。
◆先生に感謝を伝えられてよかったね 「ありがとう」 ざっくりすぎてビックリです。 でもそのあとの言葉もこの母には予想外で、なんでやねんとツッコみそうになった手を止めてしまった。 「(担任の)先生、いつも父親代わりのように3年間見守ってくださって、ありがとうございました」 高校へ通っていた3年間翔大は1人で大阪で暮らしていたが、父親は球団のコーチとしてチームに帯同していたので、ほとんど翔大の野球や高校生活を見ることができなかった。 代わりに近くで叱ったり褒めたりしてくださっていたのは、翔大にとって野球部の監督コーチの皆さんと同じように、担任の先生だったのだ。 この場をお借りして先生に感謝を伝えられてよかったね。 母からも改めてお礼を申し上げます。 本当に、ありがとうございました。