【エリザベス女王杯】復活女王スタニングローズ 22年秋華賞以来GⅠ2勝目
クリスチャン・デムーロ(32歳)=イタリア出身、フランス拠点=騎乗で3番人気のスタニングローズが、早め先頭からそのまま押し切りGⅠ2勝目をゲット。一昨年の秋華賞以来となる白星を飾り、完全復活を遂げた。鞍上も、JRA・GⅠは一昨年のこのレース(ジェラルディーナ)以来のV。2着に12番人気ラヴェル、3着に2番人気ホールネスが入り、1番人気レガレイラは5着だった。 ◇ 季節外れのばらが淀のターフに咲き誇った。一昨年の秋華賞馬スタニングローズが、復活を告げる勝利を2分11秒1のレースレコードで飾った。自身、2年ぶりのJRAGⅠ制覇となったC・デムーロ騎手は左手でガッツポーズを決めた。 「今回の来日は、GⅠを勝つという目標がありました。(今年は海外GⅠで)2着が多くてふがいない気持ちでしたが、勝ててすごくうれしいです。逃げた馬の後ろで手応え良く運べて、いい脚を直線で使ってくれました」 好スタートを決めると、スッと好位4番手を確保。リズムよく道中を運んで4コーナー手前からスパートを開始して、直線入り口では先頭に立った。強気の立ち回りも「後ろから人気馬がくるのもわかっていましたし、逃げ馬が手応えがなくなっているのもわかったので、これなら、とロングスパートしました」と鞍上の好判断が光った。後続を一気に突き放すと、最後まで脚色は鈍ることなく力強く押し切った。 見事にエスコートした32歳は騎乗停止の影響やコロナ禍もあり、2022年以来の来日。今年3月のドバイ国際競走ではゴールデンシャヒーン、ターフ、シーマクラシックでいずれも2着など大舞台で歯がゆい結果が続いていた。JRA・GⅠ制覇は同年のエリザベス女王杯をジェラルディーナで制して以来。17日のマイルCSでは同じ高野厩舎のナミュールに騎乗する。「(短期免許で)有馬記念まで乗るので、多くの勝ち星を挙げられるよう頑張ります」と意気込んだ。 スタニングローズも約2年ぶりの勝利がGⅠという大仕事。高野調教師は海外出張で不在だったが、小川陽助手は「不安なく送りだせました。調教通りのパフォーマンスがやっと出せました」と胸をなでおろした。