夫が同僚から「夫婦でお金の管理は別」と聞いたそうです。共働きなのですが、夫婦でお金の管理を別にしている家庭は多いのでしょうか?
共働き夫婦はどちらにも収入があるため、さまざまな方法でお金の管理ができます。約6割の家庭が一緒にお金を管理していますが、別々で管理している夫婦もいます。 実際に、どれくらいの共働きの夫婦がお金の管理を別にしているのでしょうか。 そこで今回は、共働き夫婦のお金の管理方法や、トラブルを防ぐための管理方法のコツを解説します。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
共働き夫婦はどのように家計管理している? 種類は大きく分けて5つ
株式会社スマートバンクの「世代別の夫婦の家計管理」に関する調査によると、共働き夫婦の家計は表1の5種類に分類されます。 表1
出典:株式会社スマートバンク「『世代別の夫婦の家計管理』に関する調査」を基に筆者作成 最も多い割合は一体型となっており、全体の39.3%を占めます。特に、40代以上の世代は4割以上が一体型です。また、拠出型で管理している夫婦も25%います。 拠出型は世代で非常に差が出た管理方法です。というのも、20~30代の夫婦では29.9%、40代以上の夫婦では19.4%と、同じ管理方法でも10.4%の差があります。2つの家計管理タイプで全体の約6割を占めることから、多くの共働き夫婦が収入を持ち寄って管理していることが考えられます。 一方で、収入を別で管理している支出分担型は14.4%、精算型は6.4%と、合計で20.8%です。夫婦で持ち寄らずにお金の管理をできるため、互いに自由にお金の使い方を決められます。そのため、金銭面でのトラブルが起こる機会は少ない傾向があるでしょう。
共働き夫婦が家計管理をする方法やコツはある?
共働きの夫婦が家計管理をする際は、まずどのように管理するか徹底的に話し合いましょう。管理方法を勝手に決めたりどちらかの主張だけを押し付けたりすると、互いにストレスがたまり、トラブルになる可能性もあります。 そのため、まずは現状の管理方法にお互いが満足しているか、どのようにお金を管理したいかについて、納得いくまで話し合いましょう。お金を一緒に管理する場合と別で管理する際の方法やコツは以下の通りです。 ■夫婦で一緒にお金の管理をする場合 夫婦で一緒にお金の管理をする場合、以下の内容を話し合っておきましょう。 ・どちらがお金の管理をするか(どれくらいの比率でするか)を決める ・お小遣い制にする場合は金額をしっかり話し合う ・夫婦どちらかが納得できないことがあれば必ず話し合う ・生活費や貯蓄などの金額をある程度決めておく 夫婦共同で家計管理をしている家庭の方が、夫婦関係に満足している傾向があります。そのため、お金の管理を一緒にする場合は、けんかなどを防ぐためにも管理比率は事前に話し合うといいでしょう。 ■夫婦別でお金の管理をする場合 対して夫婦別々でお金を管理する場合は、以下のポイントに注意しましょう。 ・お互いの収入を把握しておく ・夫婦や家庭で目的のある貯金は毎月いくら口座に入れるか決めておく ・支払い項目を分担する場合はお互いが払う対象を明確にする ・家庭の支出は夫婦で定期的に見直す 共働き夫婦がお金の管理を別にする場合は、まずお互いの収入を把握しましょう。収入を把握したうえで支払い項目や貯蓄額を確定させることで、どちらかに経済的な負担が偏るリスクや精算が分からなくなるミスを防げます。 また、お金の管理を別にすると、毎月の支出が安定しにくい可能性もあります。そのため、家庭の支出は夫婦で定期的に見直し、収入と支出のバランスを保てるように工夫しましょう。