米EV・電池業界団体、トランプ氏に税制優遇措置の継続を要請
David Shepardson [ワシントン 15日 ロイター] - 電気自動車(EV)と電池メーカーの米業界団体、ゼロエミッション輸送協会(ZETA)は15日、トランプ次期米大統領に対し、EVの販売と生産への税制優遇措置を廃止しないよう要請した。米大統領選で共和党が勝利した主要州への影響を理由に挙げた。 ロイターは14日、関係者の話として、トランプ氏の政権移行チームはEV購入者に対する最大7500ドルの税控除措置の廃止を検討していると報じた。 ZETAは、生産に対する税控除がオハイオ、ケンタッキー、ミシガン、ジョージアといった州で極めて多くの雇用を創出しており、生産および消費者に対する税控除を廃止すれば、こうした投資は勢いが失われ、米国の雇用拡大に打撃を与えることになると訴えた。 ZETAには米リビアン、韓国電池メーカーのLGエナジー・ソリューション、米配車大手ウーバー、米ルーシッド、パナソニックなどが加盟している ZETAのエグゼクティブディレクター、アルバート・ゴア氏は、税制優遇措置は「中国との闘いでの勝利に向けた競争」で極めて重要だと強調した。 米自動車イノベーション協会(AAI)は議会に送った10月15日付の書簡で、EV税控除措置は将来の自動車製造において米国が世界のリーダーとしての地位を強化するために不可欠だとして維持するよう求めた。 報道によると、米EV大手テスラの担当者はトランプ政権移行委員会に対し、補助金廃止の方針を支持すると表明した。 トランプ氏は8月、ロイターに対し、EV購入に対する7500ドルの税控除の廃止を検討する方針を示し、「税控除や税制優遇措置は一般的にあまり好ましくない」と述べた。