コークス減産…三菱ケミカルG、子会社株を神鋼に売却する背景
三菱ケミカルグループは、製鉄用コークスを手がける子会社の関西熱化学(兵庫県尼崎市)の保有株式全てを10月31日付で神戸製鋼所に売却すると発表した。譲渡額は非開示。持続的成長に向けた事業ポートフォリオ改革の一環で行う。 関西熱化学には三菱ケミカルが51%、神戸製鋼所が24%を出資している。三菱ケミカルは全51%分を神戸製鋼所に売却する。 三菱ケミカルグループの炭素事業は鋼材需要の不振などで厳しい状況にある。8月には2025年3月末までに香川事業所(香川県坂出市)でコークス生産能力を40%削減すると公表した。中長期的な炭素事業の位置付けは引き続き検討する。 関西熱化学は神戸製鋼所加古川製鉄所(兵庫県加古川市)の隣地にコークス炉を持つ。神戸製鋼所とのより一体的な運営が事業成長に最善と判断した。