紅白2年連続で落選のAKB48 “アキバ枠”初出場を振り返る
大晦日の第72回NHK紅白歌合戦の出場者が19日発表され、AKB48が昨年に続き2年連続で出場できないことがわかった。同グループ総監督の向井地美音をはじめSNSに悔しさをつづるメンバーもいる。AKB48は2007年にリア・ディゾン、中川翔子とともに企画枠で初出場を飾り、一年置いて2009年からは単独で11年連続出場していたが今年も残念な結果となった。話題を呼んだ初出場時を振り返った。
しょこたん、リア・ディゾンと企画枠で華やかなステージ
AKB48が初出場した2007年の企画枠は“しょこたん”こと中川翔子、リア・ディゾンとの合同枠だった。東京・秋葉原を発信地とするオタク文化を象徴するもので当時“アキバ枠”などと呼ばれた。AKB48はその2年前の2005年12月、東京・秋葉原にAKB48劇場を開設して“会いに行けるアイドル”をウリに人気上昇中で前田敦子、高橋みなみ、大島優子ら人気メンバーを多数擁していた。 このときの紅白リハーサル取材では恒例のフォトセッションにAKB48は大人数で登壇。通常はNHKホールのロビーに設けられたコーナーで行われるフォトセッションだが、このときばかりはホール出入り口側の大階段にずらりと並んでの大撮影会状態となった。メンバーの並び順を整えるのに時間を要し、一部報道陣からは「早くしようよ」などと愚痴が飛び出るほど圧巻の光景でもあった(2009年の単独での出場時からは主要メンバーのみ選抜され通常の形でフォトセッションが行われた)。 そして迎えた本番で“アキバ枠”は「日本が誇る最先端! スペシャルメドレー」としてAKB48の「会いたかった」からリアの「恋しよう♪」、中川の「空色デイズ」、そして最後は全員で「なんてったってアイドル」を歌唱するという派手なステージを披露。曲順としては白組・米米CLUBとの対決となり、大人数グループならではのAKB48の華やかさは紅白を彩る存在としてもフィットし“歌合戦”を盛り上げた。秋葉原から一気に全国区のアイドルに跳ねる転機ともなったとも言えるだろう。 48グループとしてはその後SKE48やNMB48、HKT48も続々と出場を果たし、4組出場という年もあった。AKB48以前に紅白の常連だったハロー!プロジェクトに続き紅白における大人数グループアイドルの一時代を築いたわけだが、2年連続で出場はかなわなかった。 紅白歌合戦公式サイトでは出場歌手選考について「今年の活躍」「世論の支持」「番組の企画・演出」という3つの点を中心に、売り上げや世論調査などのデータを参考資料として総合的に判断していると説明。今年の活躍については「CD・DVD・Blu-rayの売り上げ」「インターネットでのダウンロード・ストリーミング・ミュージックビデオ再生回数・SNS等についての調査」「有線・カラオケのリクエスト等についての調査」「ライブやコンサートの実績」、世論の支持についてはNHKが行った7歳以上の全国3553人を対象とした世論調査と7歳以上の全国8000人を対象に行ったウェブアンケート調査の結果を参考資料としたという。