「こんなにも必要とされていないのか…」再就職したくても30社の面接落ち! 撃沈した専業主婦が、年商5億円を稼ぐようになったワケ
事務の面接で30社から不採用!こうなったら自分で働く場所を作るしかない
自分が働く場所づくりのために、現在も事業の中心となっているフラワーアレンジメント教室のフランチャイズ化事業に乗り出していった原さんですが、その事業を始めたきっかけというのが…。 「先ほど話したように、独身時代と復帰後しばらくの間は美容機器メーカーでインストラクターとして働いていました。様々なサロンに足を運び、サロン経営を拝見しながらいつも思っていたのです。 サロンはお客様とマンツーマンの世界だなぁと。 ネイルにしてもエステにしても1対1ですよね。1人の人間が1時間で稼げる売り上げっていうのが、美容サロンでは頭打ちだなって勝手に思っていたんですよ」 そこで原さんの商才が頭をもたげます。 「それに対して、教室ビジネスは、先生1人に対して生徒さんがたくさんいますよね。1対10とか1対20を相手にできるから、多くの売り上げを作ることができるなって。それで何か教室を始めよう!と」 かれこれ25年ほど前のことです。当時はまだサロネーゼという言葉が流行る少し前で、習い事の種類が少なくて。カルチャーセンターなどで人気だったのが、OLさんや富裕層の主婦の間でフラワーアレンジメントでした。選択肢も少なかったので、まずは自分が通ってフラワーアレンジメントの資格を取り、そしてスクールを開講することになりました。
環境は変わらなくても、自分の考え方で世の中の景色がこんなにキラキラとして見える!
その後、スクールの先生としてだけではなく、スクール経営のハウツーを教えることをフランチャイズ化、教室で使う花材も必要になるのでフラワーショップの経営にも乗り出すことになりました。 「当時は今のようにSNSがない時代。だから、共感できるような仲間を作るのがとても難しかったですね。でも、私が出会ってないだけで、きっと私のような主婦はたくさんいるはず。これから結婚する人たちのためにも、私がロールモデルになろう。子育てと仕事をうまく両立させ、しっかり稼ぎ、一人の人間として自立できる道を作っていこう。そして、それと次の世代に繋ぎで行こう!そんな構想を描き始めたら。自分が置かれる環境は何にも変わってないのに、毎日がキラキラと輝きだしました」 今やフラワー業界とは異なる、多分野の事業も展開し、年商はなんと5億円を超えるほどに会社は成長! しかし、起業後、順調に事業が成長したわけではありません。その後にも人生の大きな変換期がありました。 今から15年前、起業後10年が経ち、経営も安定してきた時に原さんは雨の高速道路で大事故を起こし、それが起因となって倒産の危機を迎えることになったのです。 ▶つづきの【後編】『全治7ヶ月の大事故、社員の横領。倒産寸前に!「生き地獄」から得た、「しあわせに生きる」ための思考法』では、順風満帆かと思えたフラワーアレンジメント教室の起業に訪れる、いくつもの危機をお伝えします。
編集者・ライター/出版戦略コンサルタント 松井元香