「学校だけが“世界”になってる子は多いけど、他にもいっぱいある」みりちゃむが学校の外に居場所を作った理由 #今つらいあなたへ
自分に歩み寄ってくれた母「学校にとらわれなくていい」
――いじめられていたとき、親御さんとの関係は? みりちゃむ: 一番頼りにしてたのは、母親かな。親もギャルだったんですよ。だから、「全然学校にとらわれなくていい」みたいなスタンスでした。めっちゃケンカしたこともあったけど、だからこそ本当に仲良くて。真剣に話を聞いてくれたり、外に連れ出してくれたり、学校に行けない平日でも私が楽しく過ごせるようにいろいろしてくれましたね。世間的には多分、親に頼れない人はいっぱいいると思うんですけど。 ――みりちゃむさんは、どうして頼れたんですか? みりちゃむ: 向こうから歩み寄ってきてくれたからです。「勉強できなくても、元気で生きてくれたらいいよ」ってよく言われていて。もし、勉強勉強って言われていたら、相談できなかったのかな。 ――いじめに悩む子どもに対して親御さんができることはなんだと思いますか? みりちゃむ: 子どもが頼れる親であってほしいな、ということですね。親が学校にとらわれているケースが多いなと思ってて。頭ごなしにワーワー言っても、そりゃ子どもは聞かないし。結局、当事者は子どもなわけだから、話を聞いて寄り添ってあげてほしい。 もちろん、悪いことは悪いって言わないといけないし、全肯定はダメ。でも、最初から否定するようなことは絶対言わないほうがいい。まずはいったん話を聞いて受け入れてあげて、徐々にいろいろ話せるようになってきて、その子が悪いことをしてそうだなって場合は、ちゃんと言ってあげたほうがいいですよね。 それと、もし子どもが「自殺したい」って言うなら、バンジージャンプに連れて行ってあげたほうがいい、マジで。高いところに立つと、マジで「死にたくない」って思うんですよ。死にたいと思ったら、とりあえずバンジージャンプで(笑)。
学校にとらわれず「やりたいこと一回やってみ?」
――いじめは、なぜ起きてしまうと思いますか。 みりちゃむ: ほんとにぶっちゃけて言うと、なくすのは絶対無理だと思うんですよ。結局、人間の本質的なものが変わらないと難しい。特に学生時代なんて、意識してなくてもカーストができたり、人との比較や妬みが一番すごい時期。 しかも学校は閉鎖的な空間だから。結局、いじめてる側も、いじめられてる側も、学校ばっかりにとらわれちゃってるんですよね。「この場所でどうやって生きていこう」って考えて、どんどんつらくなっていく。 自分の体験談になっちゃうけど、居場所を別のところに作れば、学校なんてどうでもいいやってなる。いじめているやつらのことを気にする時間も、もったいないって思えるようになる。だから、学校だけにとらわれず、自分のやりたいことをやってみるのがいいんじゃないかな。学生時代の先なんて、まだまだいっぱいある。人生どうにでもなるんだから、やりたいこと一回やってみ?って感じ。 ――居場所を新しく作るには、どうすればいいと思いますか? みりちゃむ: 新しいことを始めてみるのが一番いいと思ってます。私の場合はそれが芸能だったけど、例えばなにか習い事を始めてみるとか。とにかく、視野を広げるってすごく大事。学校だけが“世界”になっちゃってる子が多いけど、他にもいっぱいあるんだよって思います。