1955年の見た目+BMWの4発ターボ モーガン・プラスフォーに試乗 届かない部分も魅力の1つ
届かない部分もモーガンらしい魅力の1つ
走行中のノイズは、110km/h巡航時で84dBと大きめ。風の巻き込み音も小さくない。長距離ドライブを楽しみたいなら、ハードトップの購入を検討したい。モーガンも、それを推奨している。 燃費は、平均で15.8km/L。定速での巡航時は19.1km/Lまで伸びた。軽い車重が貢献している。 英国価格は、6万2995ポンド(約1197万円)から。試乗車には多数のオプションが載り、7万6795ポンド(約1459万円)へ膨らんでいた。ロータス・エミーラやアルピーヌA110 Rより、明らかにお高い数字だ。数年後の残存価値も高いが。 1000ポンド(約19万円)のウォールナット・ダッシュパネルなどは、筆者は必要性を感じない。2340ポンド(約44万円)のスポーツエグゾーストも、音響的な魅力が大幅に増すわけではないようだ。 新しいプラットフォームを採用し、BMWのターボエンジンを搭載しながら、従来の魅力を維持するプラスフォー。巧みに近代化されたモーガンといえ、爽快で楽しいスポーツカーに仕上がっている。 確かに、最新作として期待する動的能力には届いていないかもしれない。本質を犠牲にしないまま、より洗練された走りを得られたように思う。クルージング時の安楽さは広く歓迎されるはずだし、カーナビも欲しい。 荷室には、数泊分の荷物を積みたい。エアコンの送風口も、ベストな位置がある。だとしても、そんな届かない部分もモーガンらしい魅力の1つだ。約1tの車重の理由でもある。 ◯:時代を超越した見事なスタイリング 簡単に引き出せる高い動力性能 充足感の高いマニュアル・トランスミッション △:極端に小さい荷室 遮音性の低さ 操縦性と乗り心地の洗練度 未完成な部分がチラホラ
モーガン・プラスフォー(英国仕様)のスペック
英国価格:7万6795ポンド(約1459万円) 全長:4010mm 全幅:1720mm 全高:1220mm 最高速度:239km/h 0-100km/h加速:5.1秒 燃費:13.7km/L CO2排出量:165g/km 車両重量:1013kg パワートレイン:直列4気筒1998cc ターボチャージャー 使用燃料:ガソリン 最高出力:258ps/5500rpm 最大トルク:35.6kg-m/1450-5000rpm ギアボックス:6速マニュアル(後輪駆動)
マット・ソーンダース(執筆) フェリックス・ペイジ(執筆) 中嶋健治(翻訳)