北朝鮮が6日に発射した弾道ミサイル（韓国軍などの発表に基づくイメージ）

　【ソウル＝依田和彩】朝鮮中央通信は７日、北朝鮮が新型の極超音速中長距離弾道ミサイルの発射実験を６日に実施したと伝えた。韓国軍は６日、北朝鮮が日本海に向けて弾道ミサイル１発を発射したと発表しており、これを指すとみられる。 【図】北朝鮮で禁止されている行為、サングラスやワイングラスも

　同通信によると、ミサイルは首都平壌（ピョンヤン）郊外から発射され、音速の１２倍に達する速度で、変則的な軌道で飛行した。予定された軌道に沿って飛行し、１５００キロ・メートル先の公海上の目標水域に正確に着弾したという。

　同通信は、今回発射されたミサイルの飛行誘導システムには「新しい総合的かつ効果的な方式」が導入され、胴体部分には新たな炭素繊維複合素材が使用されているとも伝えた。韓国軍関係者は６日、昨年１月と４月に発射された固体燃料式の極超音速ミサイルの改良型との見方を示していた。

　金正恩（キムジョンウン）朝鮮労働党総書記は「画像監視システム」を通じて発射実験を視察したという。正恩氏は米国を念頭に「太平洋地域の敵を確実にけん制することになるだろう」と強調した。トランプ次期米大統領の就任を前に兵器開発を誇示し、米国を揺さぶる狙いがあるとみられる。