二拠点生活の候補地はギャップが大きいほうがいい?2年間、旅をするように暮らしてみてわかってきたこと
長きにわたる東京での編集生活を経て、約2年前に北海道にある東川町との二拠点生活をスタートしたモダンリビング・ブランドディレクターの下田結花が、都会とローカル両方の暮らしを過ごすなかで感じたこととは?この地での魅力をお伝えします。 【写真集】「住みたい場所に住む」という自由。二拠点生活のなかで感じること 今回のテーマは「Journey」。旅をするように暮らすこと。移動の多い二拠点生活。どんな心持ちで日々を暮らしているのか、またそのために必要となってくるインテリアとは、どんなものかについてお話します。
月1回の東京は仕事のための場所
私が東京と北海道・東川町でニ拠点生活を始めてから、2年半が経ちました。この間、東京と北海道の飛行機での往復は延40回以上ということになります。 リモートで仕事のほとんどの部分をカバーできるため、東京に行くのは、月1回で済むことも。そのときは1週間ほど東京に滞在し、集中的に東京でしかできない仕事(人に会ったり、撮影をしたり、リアルのセミナーをしたり)をこなしています。 月2回のときは、1回の滞在が3泊あるいは2泊ということもあります。 今の私のライフスタイルとしては、東川にいる方が圧倒的に精神的にも物理的にも豊かな時間を過ごせるので、東京の滞在は純粋に仕事のため、という感じです。 仕事以外には、美術館に行ったり新しいショップを下見したりして、東京でなければ経験できないことに時間を費やします。
少ない荷物で移動し、インテリアはシンプルに
実際に二拠点生活を経験して感じるのは、いつも旅をしてるような気持ちで暮らしているということです。 旅の醍醐味は、身軽に動けることです。しかし、荷物の移動はなかなか大変なこと。二拠点生活では、それぞれの家に必要なものがありますから、荷物の移動が少ない点も大きなメリットです。 準備に時間がかかるようでは、移動そのものが大変になってしまいます。それは荷物のことだけではなく、例えば戸締りやメインテナンス、掃除といった家の始末も含めてのことです。 そう考えると二拠点のための家は、理想的にはホテルのように余分なものがあまりない空間かもしれません。なかなか現実はそうはいかないのですが、ぱっと来て、ぱっと帰れるように。でも必要なものは整っているように。 また、日用品の買い置きは切らさずにしておく必要がありますし、食料品も長くもつものはある程度ストックしています。 インテリアも手がかかることや掃除に時間がかかるものは向きません。 掃除がしやすく、いつ行っても心地よくいられるようにと考えると、シンプルで、おおらかなインテリアに向かっていきます。