「最低賃金」1050円台半ばに?──上げ幅“過去最大”でも物価上昇に追いつかず 理想は…専門家に聞く【#みんなのギモン】
日テレNEWS NNN
厚生労働省の審議会で、来年度の最低賃金をめぐって議論されています。上げ幅の目安は過去最大で、1050円台半ばとする方向で調整されています。ただ物価上昇に追いつかない水準とみられます。経済評論家に、あるべき水準や賃上げの課題を聞きました。 そこで今回の#みんなのギモンでは、「最低賃金1050円台半ばに?」をテーマに、次の2つのポイントを中心に解説します。 ●過去最大の上げ幅でも ●中小企業は…賃上げの課題
■審議会で議論…経営側は慎重な姿勢
加納美也子・日本テレビ解説委員 「最低限の時給である最低賃金の引き上げについて、厚生労働省の審議会が23日から佳境に入っています」 「2023年度の上げ幅は43円で、現在の最低賃金の全国平均は1004円です。今回の審議会では労働者側が、物価高の影響などを考慮して大幅な引き上げを求めたのに対し、経営者側は慎重な姿勢を示しているということです」 「関係者によると、過去最大の引き上げ幅の目安を50円程度として、全国平均を1050円台半ばとする方向で調整しているということですが、議論は今も続いています。働く人の生活に直結する時給について、東京・渋谷では24日、こんな声が聞かれました」
■「時給低いとモチベーションに…」
居酒屋アルバイト(37) 「(時給)1300円。(生活は)それなりですけど、そんなに余裕があるわけでもない。(最低賃金が50円上がった場合は)ちょっと分からないですけど、そんなに変わらないんじゃないかなと思いますね」 スーパーでアルバイトする大学生 「先月まで(時給)1150円だったんですけど、50円だけ上がりました。バイトが人が足りなすぎて、なんでだ?と店長と話した結果、時給が低いとモチベーションにならないからという事で上がりました」 加納解説委員 「アルバイトで生計を立てている人や、親からの仕送りがある大学生など、人によって違いがあるとは思います」 鈴江奈々アナウンサー 「大学生は学業がメーンですし、その中でアルバイトをしながら自分のお金を作っていくのは大変なことです。さらに物価高ですから、本当に生活は大変ですよね」