世界の憧れ”きれいな日本の公衆トイレ”の危機をAIが救う!? 混雑予測、清掃回数管理、さらに便器数&動線の最適化など最新技術がすごすぎる
トイレの清掃スタッフがカッコよく、モチベーションがあがるように
あわせて、今回のクラウドサービス開発にあたり、トイレ清掃のプロフェッショナルの人たちが誇りをもって、楽しくスマートに働いてもらうことを大切にしたといいます。 「今回のサービスでは、清掃スタッフに一人1台スマホを支給し、清掃をしてもらうことになります。一方で、清掃スタッフはその多くが高齢で、スマホをさわったことがない人がほとんど。そのため、スマホアプリというだけで、はじめは拒否感があり、とりあってもらえませんでした。ですが、いっしょに現場のトイレ清掃を行い、だんだんと打ち解けてもらったんです。ともに清掃をすると、こちらの本気が伝わり、アプリの良さ、改善点、要望などを教えてもらえるようなりました」(齊藤さん)
サービス開始後も、フィードバックをうけては文字の大きさ、デザイン性、操作性、見やすさなどを逐次改善していったそう。 「トイレ清掃は大変な仕事です。だからこそ、スマートに働けて、自信をもって働いてほしい。トイレクラウドのアプリには、スタッフのモチベーションアップにつながる仕掛けもして、とても喜ばれています。清掃スタッフからは、スマホに抵抗がなくなり、プライベートでもスマホ使うようになったという声をいただいていますが、これもうれしかったですね」(齊藤さん) AI・クラウドサービス×トイレというと、あまりピンときませんでしたが、「AIにできることはAIに」「人間ができることを最小化、最適化していく」と考えると、非常に相性がよいものだと思いました。筆者はおなかが弱いので、パブリックトイレがきれいでないと困る一人です。生き物である以上、排泄は欠かせない行為ですし、トイレは不可欠な場所です。AIやクラウドサービスの力を借りつつ、キレイなトイレが保つ。「これが理想的なテクノロジーのあり方なのでは?」という感動の取材となりました。 ●取材協力 LIXIL A-SPEC A-SPEC LIXIL toilet Cloud AILIXILトイレ
嘉屋 恭子
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