「薬育」とは?大人も子どもも知っておくべき「薬」のことを薬剤師が解説
大人のための薬育
大人のための薬育として、自治体や民間団体などで講演会が行われています。また、診療所で乳児・小児を持つ親向けの学習会が行われていることも。 薬育で薬の知識が増えると、子どもの服薬管理や自分の健康管理がしやすくなります。行ける範囲で開催されていたら、ぜひ参加してみましょう。 「近くで講演会をやっていない」「行く時間がなかなかとれない」という人は、日本OTC医薬品協会が発行している「セルフメディケーションハンドブック」を活用するのがおすすめです。(※4) また、薬について判断に迷うことや気になることがあれば、薬剤師に相談しましょう。かかりつけ薬局やかかりつけ薬剤師をもっておくと、気軽に相談しやすくなりますよ。
子どもへの薬育を始めるには?
子どもへの薬育は、小学校低学年以下から始めるのが望ましいです。できれば、未就学児のうちから、薬をのむ際に「薬は何のためにのむのか」や「薬を正しく使うことの大切さ」を伝えていきましょう。 親が子どもへ薬の話をするときには、リラックスしおだやかに話すのがポイントです。厳しい口調で話すと、「薬はこわい」というイメージがつき、正しい使い方から遠ざかってしまう可能性があります。 小学生以下の子どもは紙芝居や絵本などを利用すると、楽しみながら学べて理解しやすくなります。
薬育で薬を正しく効果的に使おう
今回は、薬育の基礎知識や重要性、学び方についてご紹介しました。 薬の乱用や誤用を防ぐために、薬育はとても重要です。また、薬育には、薬を効果的に使えるようになるメリットもあります。 薬の正しい使い方は、子どもが大人になってからも役立つ大切な知識です。薬育に取り組み、家族みんなで健やかに過ごしましょう! <参考文献> ※1 東京都多摩立川保健所「薬育活動のすすめ~ 薬育始めてみませんか? ~」 ※2 公益社団法人日本薬学会「薬育のできる人材育成をめざして」 ※3 日本薬剤師会「「セルフメディケーション」について 」 ※4 日本OTC医薬品協会「くすりについて」
PROFILE
あんしん漢方薬剤師 山形 ゆかり 薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-Youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
たまひよ ONLINE編集部