【阪神】梅野隆太郎〝CS非情交代〟の傷を癒やせるか 「投手出身監督はプラス」の見方
阪神・梅野隆太郎捕手(33)が25日に兵庫・西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸1億6000万円でサインした。 4年契約3年目を終えた虎の扇の要は「申し訳ないなという数字に終わってしまった。捕手としてこの反省を来季に生かしレベルアップしていきたい」と反省の弁。プロ11年目となった今季は95試合に出場して打率2割9厘、0本塁打、15打点。チームの悲願だった連覇も逃し、最年長野手としての責任感をにじませた。 開幕からインサイドワークに冴え、才木やビーズリーらの主戦投手を巧みにリードして白星に貢献。2018年から20年まで3年連続でゴールデン・グラブ賞に輝いた男が復権の気配を漂わせていたが、最後の最後に最大の落とし穴が待っていた。 それは結果的に第2次岡田政権最終戦となった10月13日、DeNAとのCSファーストステージ第2戦(甲子園)。0勝1敗で「負ければ終戦」の後がない一戦でスタメン出場したが、先発の高橋を思うようにリードできず2回終了時点で4失点。見かねた岡田前監督が3回の守備から梅野をベンチに下げる異例かつ非情な決断を下した。試合も序盤で背負ったビハインドが響き、3―10で大敗。チームにとっても梅野にとっても傷深い一戦となってしまった。 開幕前からどれだけ研究を重ねても、相手のスコアラーにあっという間に配球の傾向や癖を見抜かれてしまうシビアな世界。だからこそ、球団関係者からは「テレビなどでキレキレの配球解説を披露していた藤川新監督の存在は、梅野にとってプラスになる部分が多いのではないか」との声も上がっている。 藤川監督は現役生活を20年まで続けた。何度となくバッテリーを組んできた梅野も「当時から配球に関しては幅広く教えていただいていた。今後もいろいろな話ができれば」と頼もしさをにじませる。星野監督(02~03年)以来、22年ぶりとなる投手出身監督が虎にもたらす息吹はどんな化学反応を見せるのか。(金額は推定)
東スポWEB