画面の向こうから"夜の店"の女性が優しく見つめてくれる!? カラオケDAMの"癒やし機能"「本日出勤」の謎に迫る!!
■映像の女性が学習教材に ――リリースしてみて、どんな反応がありましたか? 大久保 意外だったのは、中国人のママがやっているお店などで「外国人キャストの勉強になる」と言われたことです。映像に登場する女性たちの所作や言葉遣い、特にホメ言葉が「非常に勉強になる」そうです。 ――確かに、酒の席でのホメ言葉って、語学の教科書には出てこないですし、大事なことなのに教わる場所がない。 大久保 予想もしない反響でした。 ――映像の背景がリアルですが、実際のスナックで撮ったんですか? 大久保 はい。すべてリアル店舗を借りて撮影しています。30人について、それぞれ3パターンを撮影したので、なかなかハードでした。 * * * 営業部門の大久保さんが、スナックへの愛からプロデュースした「本日出勤」。その背景を聞いたところで、さとみさんの映像を見ていたY寺が突然、声を上げた。 「あれ、さとみさんの撮影をしたスナックって、国分寺の○○○じゃないですか?」 「あ、そうですね。○○○です」 答えながらもやや引き気味の大久保さんに、「行ったことがあります」と、ドヤ顔で答えるY寺。 その夜、Y寺は「いこい」でOさんに、大久保さんのスナックへの思い、撮影秘話などを伝えた。Oさんは静かに聞き終わると、いつもどおりデンモクを手に取り、曲を予約した。 「どんなときでもさとみさんは優しい声で語りかけてくれる。すべてを包み込んでくれる雰囲気がとても癒やされるんだ」 第一興商での取材中、大久保さんは言った。「スナックこそおじさんのオアシスだ」と。目の前で歌うOさんを見ていると、その言葉がよみがえる。スナックはいい、カラオケは素晴らしい。Oさんの声が、いつも以上に胸に染みるY寺だった。 取材・文/矢内裕子