フェルスタッペンの評価は、”イギリス向け”の報道により不当に貶められた? アストン移籍のニューウェイが語る「悪者扱いされることがあった」
2025年の3月から、アストンマーティンF1での仕事を開始することになったエイドリアン・ニューウェイは、レッドブル時代に共に働き、3年連続チャンピオン獲得中のマックス・フェルスタッペンは、イギリスに偏向的な放送局Skyの報道により、不当な評価を受けていると考えている。 【ギャラリー】”空力の鬼才”の名は伊達じゃない! エイドリアン・ニューウェイが手掛けたF1マシン傑作選 ニューウェイは最近、人気ポッドキャスト番組に出演した際、フェルスタッペンに対する評価について言及した。曰く、人々はフェルスタッペンのことを正しく評価していないという。 「外部から見ると、人々がマックスのことを十分に評価し、理解しているのかどうか分からない。それは、セバスチャン(ベッテル)の時も同じだった」 そうニューウェイが語った。 「ふたりとも、悪者扱いされるようなことがあったが、それはとても不公平なことだ」 「正直に言うと、それはイギリスのメディアの影響もあるかもしれない。たとえばSkyは、世界中で大きな影響力を持っている。視聴率は国際的ではないものの、彼らの報道は敢えて言うならかなり国家主義的だ。それが影響を与えている可能性がある」 「昨今のジャーナリズムは、典型的には……ある人に対して高く評価するか、あるいは貶めるか、そのどちらかの傾向にある」 ニューウェイはフェルスタッペンについて、F1で匹敵できる人はほとんどいないというレベルで安定したパフォーマンスを発揮していると考えている。しかし2021年にルイス・ハミルトン(メルセデス)とタイトルを争った時には、プレッシャーを感じている兆候を示していたようだ。 「21年のチャンピオン争いでは、特にシルバーストン(イギリスGP)の後、ルイスとマックスのコース上での争いが非常に激しくなった時に、少し崩れたことがあったかもしれない」 フェルスタッペンがプレッシャーに押し潰されそうになったことはあったかと尋ねられると、ニューウェイはそう語った。 「狩る側は狩られる側よりも、常に楽なモノだ。マックスは当時、目標とされてしまったことで少しプレッシャーを感じ始めていたと思う。だから実際のところ、ブラジルでのドライビングでペナルティを受けなかったのは、幸運だったかもしれない」 「サウジアラビアでも、少しばかり激しい接触があった。その時にはまだはっきりプレッシャーは感じていなかったんだと思う。でも実際のところ、マックスはブラジルで少し調子を落としたことで、少しプレッシャーを感じていたんだと思う」 ニューウェイがレッドブルを離れ、アストンマーティン入りを決めたことで、ふたりが共に勝利を目指すという関係性は、一旦終了することになった。しかし再び両者が組む……そんな日が訪れることはあるのだろうか?
Jonathan Noble