「恥ずべきだ」五輪3連覇のケニア絶対女王の“似てない像”建設で非難殺到 お披露目から一夜で撤去の騒動に「敬意を欠く」
ヒーローを称えようと急ピッチで仕上げた銅像は思わぬ反発を招いた。 物議を醸したのは、パリ五輪の陸上女子1500メートルで3連覇を達成したフェイス・キピエゴン(ケニア)を模したとされる像だ。英公共放送『BBC』によれば、あまりの質の悪さから地元住民から反発を受け、すでに撤去されてしまったという。 【画像】前代未聞の即日撤去! 非難殺到となったケニア絶対女王の銅像をチェック パリ五輪で“絶対女王”のプレッシャーをはねのけたキピエゴンは、圧巻のパフォーマンスを披露。グダフ・ツェガイ(エチオピア)との競争となった決勝では五輪新記録となる3分51秒29をマークし、同種目で史上初の3連覇を達成した。 30歳の名ランナーの偉業を母国も熱狂。このムードに地元も乗っかり、キピエゴンが活動拠点としているケニアのエルドレット市は2体の銅像を建設。現地時間8月14日には選手団の帰国に先立って除幕式が行われたのだが、ハリボテのような質で、あまりに似ていなかったため、地元住民から批判の声が殺到した。 国内の反発を受け、市役所はすぐさま撤去を決定。翌日には2体とも回収されたのだが、SNS上で拡散されてしまったことで、各国メディアでも小さくない話題となった。 フランスのラジオ局『RMC Sport』は「彼らは自分たちが正しいことをしていると考えていた。しかし、彫像の仕上がりの悪さはすぐにソーシャルネットワーク上で嘲笑、憤り、怒りを引き起こした」と強調。SNS上で「我が国のアスリートにとって恥ずべきことだ」「酷いジョークのようで、彼女への敬意を欠いている」「公的資金で賄われた重大なプロジェクトだと考えたくない」といった批判が渦巻いていることを紹介した。 急ピッチで仕上げたのが悪かったのか、はたまた資金が乏しかったのか。いずれにしても、今回のプロジェクトは失敗だったと言わざるを得ない。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]