青学大・原晋監督 駒大・山川の激走に驚き「びっくりした。あんなに力がある子だったのかと」箱根は3強対決想定「復路8、9、10区まで鎬削る」
「全日本大学駅伝」(3日、熱田神宮~伊勢神宮=8区間106・8キロ) 大学三大駅伝の第2戦が行われ、6年ぶり3度目の優勝を狙った青学大は、出雲駅伝覇者の国学院大との終盤の争いに敗れ3位に終わった。前半4区終了時点では2位以下に1分以上の差をつけて独走状態を築いたが、後半勝負を仕掛けてきた国学院大に逆転を許した。最終8区では猛追をみせた駒大にも抜かれ、3位だった出雲駅伝に続いて3位。無冠のまま連覇の懸かる来年1月の箱根駅伝を迎える。国学院大は全日本初優勝で出雲に続く2冠を達成。来年1月の箱根駅伝で史上6校目の3冠を狙う。 【写真】後半の追い上げ強烈だった駒大 原監督も舌を巻いた山川の激走 レース後、原晋監督は「出雲駅伝は勝ったと思った場面は一箇所もなかった。今回は2箇所あったので、少しずつ距離が伸びたらよくはなってるなと。(2区)鶴川と(4区)黒田のタイミングで勝てるチャンスあるなと。出雲よりは力強さが出てきた」とさばさばと振り返った。力走したエース太田ついては「箱根に比べて伸びきれないのは天候。箱根は涼しいんで、道路ははげだしているので後半もガッと伸びる。平林も実績あるが、十分に距離が伸びれば太田の力はナンバー1だと思う」と、冷静に分析した。 駒大のアンカー、山川の猛追により、最終8区で3位まで落ちたことには「まさか塩出が最後3番まで落ちるとか思わなかったが、その悔しさを箱根にぶつけてほしい」と振り返り、山川については「びっくりですね。あれはすごいっすね。あんなに力がある子だったのかと。彼も去年駒沢の箱根の悔しさを味わった1人。アスリートは挫折から踏み出す飛躍はあるんだと」と、目を見張った。 連覇のかかる箱根に向けて「十分チャンスはあるし、1強ではないなと。駒沢、国学院、青山学院が終盤までもつれる。今までのようなピクニックランで勝つんじゃなく、復路の8、9、10までしのぎを削りながらの箱根駅伝になるのかなと。箱根に繋がるレースはしたかなと思う。明るい兆しはあります。なかなかそう簡単には勝てない時代にはなってきている。負けた悔しさを肯定的にとらえてチャレンジしていきたい」と、前を向いた。