米国債、2024年は小幅ながらプラスリターン確保-FRB利下げ開始で
(ブルームバーグ): 米国債市場の指標は2024年をプラスのパフォーマンスで終えた。インフレ率が第2四半期(4-6月)以降に再び鈍化傾向に転じ、米金融当局が3回の利下げを実施したことが背景にある。
年間ベースのリターンは23年と比べると小幅にとどまった。その前は2年連続でマイナスを記録していた。
昨年の4月末近くまでは、利回りが23年の高水準に接近し、相場パフォーマンスは年間でマイナスとなる展開だった。インフレ率低下への進展が止まり、年末までに最大2ポイントの利下げが実施されるとの予測を見直さざるを得なくなったためだ。
しかし、インフレのトレンドが好転し、利下げ観測が復活する中、9月半ばに相場は反転。利回りは昨年の低水準を付けた。米連邦公開市場委員会(FOMC)は9月と11月、12月に3回の利下げを実施し、引き下げ幅は計1ポイントに達した。フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジは4.25-4.5%となった。
9月中旬時点でリターンは年初からプラス4.7%となったが、こうした相場の動きは失速。11月の米大統領選や、予想を上回る経済指標が相次いだことをきっかけに、25年の追加利下げ見通しが後退した。
ただし、FOMCの政策シフトは短期債利回りの上昇を抑制し、10年物利回りは2年物を、30年物は5年物をそれぞれ2022年以来初めて上回った。
25年については、短期金利が少なくとも50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し、10年債利回りは約30bp低下すると、多くの米金利ストラテジストは予想している。
原題:Treasuries Post Annual Gain as Fed Starts Interest-Rate Cuts(抜粋)
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Elizabeth Stanton