わずか「6光年」先に金星の約1/2の低質量惑星を発見、太陽に最も近い単一星を公転
バーナードbの他に3つの惑星候補が存在?
■さらに3つの惑星候補も? バーナードbは、視線速度(ドップラー)法で検出された。これは、微小な重力を及ぼす1つ以上の惑星が周囲を公転している場合にのみ起こる可能性のある主星のふらつき運動を(主星の光のドップラー効果を通して)測定し、系外惑星を検出する方法だ。 バーナードbの(2018年に検出されたのとはまったく別の信号による)発見に加えて、研究チームはさらに、同じ主星を公転している3つの系外惑星の兆候を検出した。論文の共同執筆者で、同じくカナリア天体物理学研究所の研究者のアレハンドロ・スアレス・マスカレーニョは「他の惑星候補の信号を確認するために、バーナード星の観測を今後も続ける必要がある」と指摘している。「だが、今回の惑星の発見は(中略)地球から見た宇宙の裏庭が、低質量の惑星であふれていることを示している」 ■見かけの運動 バーナード星は、天球上の固有運動(見かけの動き)が最も大きい恒星の1つとして知られている。大半の恒星は見かけ上、人の一生くらいの期間では、認識できるほど大きく移動しない。バーナード星は、太陽との相対速度が時速約50万kmで、夜空の満月の視直径に相当する距離(角度)を180年で移動する。
Jamie Carter