「本当にふがいないキャプテンだったけど…」苦闘乗り越え両チーム最多32得点 福岡大大濠・湧川裕斗が頂点に歓喜の涙【ウインターカップ】
◆バスケットボール・全国高校選手権ウインターカップ 福岡大大濠77―57鳥取城北(29日、東京体育館) 男子決勝が行われ、前回準優勝の福岡大大濠が鳥取県勢として初の決勝に進出した鳥取城北を77―57(18―17、26―17、21―9、12―14)で破って3大会ぶり4度目の優勝を飾った。福岡大大濠はU18(18歳以下)日清食品トップリーグでの優勝と合わせて「2冠」で、福岡県勢男子の優勝は前回の福岡第一に続き2年連続。ゲーム主将を務めた湧川裕斗が両チーム最多の32得点で勝利への原動力となった。 ■福岡大大濠と鳥取城北、決勝までの足跡 昨年の決勝では同じ福岡県のライバル、福岡第一の前に敗れた。湧川自身もコートで悔しさを味わった。湧川は「つらいことがたくさんあったけど、それをしっかりチーム全員で乗り越えて、こうやって最後日本一を取れたことが本当にうれしい」と涙した。 一丸での強固な守備も頂点への力となった。「ウインターカップというのは、チームで戦わないと絶対に勝てない。本当に自分のプレーだけではなく、後輩が出た時だったり、同級生がミスをした時も、ゲーム主将として声を掛けることに取り組んできた」と精神面でも引っ張った。 自身も苦しい時期を過ごした。「なかなか点が取れずに、パフォーマンスも上がらずに悩んだ時期もあったけど、最後32点を取れて、本当にここまで努力してきてよかった。本当にふがいないキャプテンだったけど、最後までついてきてくれてありがとう」と締めくくった。 第1クオーター(Q)は18―17の僅差。第2Qは一時リードを許したが湧川裕斗が2本、終了間際には渡邉が3点シュートに成功。突き放して44―34で終えた。 第3Qはリバウンドを巡るゴール下の攻防でも渡邉らが中心となって優位にたち、福岡大大濠が大きくリードを奪った。第4Qは鳥取城北に追い上げられたが、大会を通じて堅かった守備は最後まで崩れなかった。