やはりレベルが違う!? J1→J2移籍で大活躍した選手10人。苦悩の末に輝きを取り戻した選手たち
DF:福森晃斗(横浜FC)
生年月日:1992年12月16日 前所属クラブ:北海道コンサドーレ札幌 2024リーグ戦成績:38試合2得点14アシスト 福森晃斗は、J1からJ2に舞台を移したことで本来の輝きを取り戻した選手だ。 福森は左足のキック精度の高さを武器とするDFで、2015年から9年間を北海道コンサドーレ札幌で過ごした。2016シーズンにはJ2で11アシスト、2019シーズンにはJ1で8アシストと、日本屈指の攻撃性能を誇るDFとして知られていた。 しかし、2023シーズンはわずか1アシストに終わり、かつての輝きを失いつつあった。そんな中、2023年末に横浜FCへの期限付き移籍が決まり、クラブ公式サイトでは「もう一度自分自身の輝きを取り戻すために行ってきます」とコメントしていた。 横浜FCで迎えた新たな挑戦は、福森の復活の舞台となった。第8節のファジアーノ岡山戦では1試合で3アシストを記録するなど、攻撃の起点として大きな存在感を発揮。最終的にはチーム総得点の約27%に関与する14アシストを記録し、攻撃面で欠かせない選手となった。 もちろん、“本職”である守備も疎かにせず、横浜FCは今季リーグ最少失点を誇るチームに。福森自身もインターセプト数でリーグ最多タイの15を記録し、守備面での貢献も際立った。攻守両面で横浜FCのJ1昇格に不可欠な原動力となった。 今後、横浜FCに完全移籍する場合、輝きを取り戻した福森は再びJ1に挑むことになる。日本のトップリーグで、その左足が再び対戦相手の脅威となるのか、注目が集まる。
DF:田中隼人(V・ファーレン長崎)
生年月日:2003年11月11日 前所属クラブ:柏レイソル 2024リーグ戦成績:38試合1得点2アシスト 田中隼人は、柏レイソルの育成組織で育ち、2021年にトップチーム昇格を果たした。J1で定位置を獲得するには至らなかったものの、2024シーズンにV・ファーレン長崎へ期限付き移籍で加入し、新天地で大きな飛躍を遂げた。 左足の正確なキックを武器とする田中は、最後方から長崎の攻撃の起点になった。柔らかいロングフィードを左右に展開するだけでなく、引いてきたFWの足元にビシッと鋭いパスをすることもできる。そうした武器を自慢に、すぐにレギュラーに定着し、2・3月の明治安田J2リーグ月間ヤングプレーヤー賞を受賞して好発進を切った。 得点は今シーズン1ゴールにとどまったが、その価値は非常に大きい。7月以降、調子を落としていた長崎が迎えた第31節・いわきFC戦で、田中はセットプレーの混戦から決勝ゴールを奪取。このゴールがチームに8試合ぶりの勝利をもたらし、その後の勢いを取り戻すきっかけとなった。 長崎は最終的にレギュラーシーズンを3位で終えたものの、J1昇格プレーオフ準決勝でベガルタ仙台に敗れ、昇格は叶わなかった。それでも、リーグ戦全試合に出場した田中にとっては、今シーズンが成長の一歩となったことは間違いない。ビルドアップができる左利きのセンターバックは世界的にも需要が高いだけに、今後のさらなる飛躍にも注目が集まる。