中間管理職が抱えている「メンタル不調」ほど、企業は対応が難しい理由
月曜日に集中するカウンセリング予約
Smart相談室のデータをみていると、カウンセリングの予約が月曜日に集中していることが分かります。 なぜ、月曜日に集中するのか。それは、週末を通じて蓄積されたモヤモヤに耐えきれないからです。もしくは、日曜日の夜に発生する「会社に行きたくない!」という気持ちを払拭できないまま業務に戻ってしまうからです。 一昔前に、日曜日の夕方に憂鬱になることを、その時間帯に放送されるテレビ番組のタイトルから「サザエさん症候群」なんて言いましたが、都市伝説のように言われていたこの症候群はあながち間違っていないのです。 人事労務担当の方は、月曜日には社員の顔色を見つつ、「今週はどんな仕事をするの?」「気持ちの良い朝だね」などと声がけすると共に、「気になることがあったら、気軽に相談に来てね」とも伝えてみてください。相談を希望する社員が高い確率でいるはずです。 そもそも、月曜日を憂鬱に感じるのは、週末の休みによって生活のリズムが崩れるからです。 夜更かしや起床時間の遅れ、朝食やランチの時間が変わるという物理的なリズムの乱れ、そしてリラックスした状態が長く続くことにより、副交感神経が優位となって交感神経とのスイッチがうまくできなくなるという乱れも考えられます。そのリズムの崩れが自律神経の乱れに繋がり、ひどい場合には、休み明けに出社できなくなってしまいます。 休み明けの声がけで相談を希望した社員については、気持ちへの寄り添いとともに、生活リズムの乱れについても念頭に入れておきましょう。生活リズムの乱れからくる気分の浮き沈みは、どんな社員にも発生しています。 そのような状態で働き続けると、高い確率で体調不良になります。このような場合には、積極的に介入して具体的なアドバイスをしましょう。また、お休みの過ごし方、生活リズムについて、社員に啓蒙していく必要もあるでしょう。
藤田康男(Smart相談室CEO)