【詳しく解説】巨大コントローラーでマリオ! 任天堂の歴史体感できる「ニンテンドーミュージアム」 京都・宇治に10月2日登場
デジタルでよみがえるゲーム、おもちゃ
1階の体験フロアは、過去の製品を今の時代の技術でよみがえらせると、どんな遊びになるか、というコンセプトで構成されている。入館証カードに登録された10コインを使い、遊びながら任天堂の商品開発の歴史に触れることができる。 すぐに目に入るのは、実物の12倍ある巨大コントローラーを使ったゲーム体験コーナー「ビッグコントローラー」。歴史的大ヒット商品であるファミコンや、90年のスーパーファミコン、96年のNINTENDO64、2006年のWiiといったゲーム機の巨大コントローラーを2人1組で操作して、当時のゲームを追体験する。
ファミコンなら、1人が十字ボタンを、もう1人がABボタンを担当し、声を掛け合って楽しむ。Bと十字キーでキャラクターの走る速さがアップする「Bダッシュ」も可能だ。Wiiのコントローラーでは全身を使ったバランスゲームが楽しめる。 「ニンテンドークラシック」のコーナーでは、80以上の懐かしのゲームソフトから自由にタイトルを選んで遊ぶことができる。
初の携帯用ゲーム機として80年に発売したゲーム&ウオッチを大画面で遊ぶコーナーもある。発売第1作の「ボール」と名作「マンホール」の2種類のゲームで、プレーヤーは自らの影を使って操作する。 ゲーム&ウオッチは計4000万個以上が売れたとされる。任天堂のゲームコントローラーの十字ボタンは「ドンキーコング」で初めて取り付けられ、操作性の良さから歴代引き継がれている。ミュージアムには全てのゲーム機の展示コーナーもある。
任天堂の原点感じるコーナーも
任天堂は明治時代に花札のメーカーとしてスタートした老舗だ。テレビゲームに注力するまでは、花札のほかトランプや百人一首かるた、工夫をこらしたおもちゃなどが主力だった。その原点を感じられる体験展示が「しぐれでんSP」。床の巨大画面に映し出された百人一首の札を、専用スマートフォンを使って取り合う。 「しぐれでん」のネーミングは、京都・嵐山にあった展示施設「百人一首殿堂・時雨殿」に由来する。任天堂が深く関わった施設が、ニンテンドーミュージアムでよみがえったといえる。