確実にチャンスをモノにした静岡学園が“昨年度超え”!! SB2枚替えでリズム生み、高知下して3回戦へ
[12.31 選手権2回戦 静岡学園高 2-0 高知高 駒場] 第103回全国高校サッカー選手権は31日、各地で2回戦を行った。浦和駒場スタジアムの第1試合では、2年連続15回目の出場となる静岡学園高(静岡)と2年ぶり19回目の出場となる高知高(高知)が対戦。静岡学園が2-0の勝利を収め、1月2日の3回戦で高川学園高(山口)と対戦する。 【写真】「イケメン揃い」「遺伝子を感じる」長友佑都の妻・平愛梨さんが家族写真を公開 静岡学園は広島国際学院(広島)、高知は専大北上(岩手)からともに2-0の完封勝利を収め、2回戦へと駒を進めてきた。 試合は前半7分にいきなり動く。右サイドのMF篠塚怜音(2年)からパスを受けたMF佐々木雄基(2年)が中央に送ると、MF天野太陽(3年)がPA内に走り込む。右足から放ったシュートがネットを揺らし、静岡学園が先制に成功した。 その後も主導権を握るのは静岡学園。的確にパスを回し、鋭い縦パスを通して攻撃をスピードアップさせるだけでなく、右の佐々木、左のMF原星也(3年)の鋭いドリブルが攻撃のアクセントとなり、押し込む時間帯が続いた。 しかし、徐々に高知も自分たちの色を出し始める。連動したプレッシングでボールを奪い取り、スピード豊かなFW門田翔平(3年)とFW松田翔空(2年)の2トップを走らせる。19分には門田、松田とつないだボールからMF市原大羅(3年)がフィニッシュに持ち込む。さらに、1回戦で話題となったMF西森吏玖(3年)のハンドスプリングスロー、そして門田が放り込むロングスローからもゴールに迫ろうとした。 1-0のまま後半を迎えると、高知はDF前田悠惺(2年)を左サイドハーフの位置に投入して状況を打開しようと試みる。5分には高い位置でのパスカットから門田が強烈なミドルシュートを枠内に飛ばしたものの、GK有竹拓海(2年)に弾き出されてしまった。 押し込みながらも前半のシュート数を2本に抑え込まれた静岡学園ベンチは12分に動き、DF野田裕人(3年/川崎F内定)とDF鵜澤浬(3年)をピッチへと送り込み、両サイドバックを変更する。川口修監督が狙いを語る。「CBからサイドバックに出たときに相手にプレッシャーをかけられてリズムが生まれていなかった。そこで野田、鵜澤とゲームを作れる選手を入れた。そこを変えれば流れが変わるかなと思った」。 すると直後の14分、右サイドを駆け上がった野田の折り返しを篠塚が蹴り込む。狙いが的中してリードを2点差に広げると、その後も野田、鵜澤が果敢に絡んで攻撃にリズムを生み出す。追加点こそ奪えなかったものの、高知の反撃もしのいだ静岡学園が2試合連続2-0の完封勝利で2回戦突破を決めた。 主導権を握りながらも、前後半で放ったシュートは2本ずつの計4本。しかし、そのうちの2本を得点に結び付けたことが勝利につながった。指揮官は「すごい苦しんだけど、チャンスで決める。10本打って0点より、シュート数は少なかったけど、確実にゴール前のクオリティを出すというところで、2点を取れたのは非常に良かった」と振り返った。 昨年度は2回戦で広島国際学院にPK戦の末に敗れたが、今年は初戦で、その広島国際学院を下し、続いて高知を下して2回戦突破を決めた。「(2回戦突破は)最大の目標にしていた。まずは初戦で去年負けた相手にリベンジし、去年は2回戦で負けたので、去年を必ず超えると話していて、そこを超えられたのは良かった」(川口監督)。“昨年度超え”を成し遂げたチームは、さらなる高みを目指して歩を進めていく。