強風のロス郊外で山火事発生 住民3万人に緊急避難指示
ロサンゼルス、カリフォルニア州、1月8日 (AP) ― 猛烈な暴風に見舞われた米西海岸カリフォルニア州南部で1月7日、高級住宅が点在するロサンゼルス西部の丘陵地帯で山火事が発生した。急速に進行する山火事を食い止めようと消防が懸命作業に当たる中、道路が通行止めのため、多くの住民が車を捨てて徒歩で安全な場所に避難した。 消防当局によれば、約3万人の住民に避難指示が出され、1万3000棟以上の建築物が危険にさらされており、現場を視察したニューサム州知事は「多くの建物が既に焼失している」と語った。 出火原因は不明で、7日午後の段階でけが人などの発表は出ていない。 同州知事は記者会見で、州南部一帯の住民を対象に、「7日の午後10時から8日の午前5時までが、暴風が最も強くなる時間帯だから、自分は安全だと思わないよう」重ねて警告した。 複数の気象予報士が暴風が数日続くと見ており、数カ月まとまった雨が降らなかった地域も含め、丘陵地帯では瞬間最大風速が44.7キロに達する可能性があると指摘している。 また、国立気象局は、この暴風はロサンゼルスとベンチュラ郡一帯でここ10年で最強の季節風「サンタ・アナ」となる可能性を示している。 ロサンゼルスの西に位置する高級住宅地パシフィック・パリセーズでは、山火事は瞬く間に5平米以上を焼き尽くし、濃い灰色の煙が一帯の空を覆い尽くし、10キロ離れたベニス・ビーチからでも巨大な煙が見えたという。 (日本語翻訳・編集 アフロ)