【コラム】角田裕毅にとって正念場の5年目…ホンダとのつながり関係なしに未来を勝ち取るため、2025年に成すべきこと|F1
新規定の2026年に向けて、各チーム&メーカーの状況が大きく変わる
角田は2021年にアルファタウリでF1デビューを果たした。このシーズン第4期ホンダの最終年という位置づけながら、ホンダとしては大きく躍進したシーズンとなった。 当時F1エンジン開発責任者だった浅木泰昭氏は、2022年から導入予定だった新型パワーユニット(RA621H)の投入を前倒しで実現させ、2021年マックス・フェルスタッペンのドライバーズタイトル奪取に大きく貢献したことでも知られる。 ホンダとしてはこのシーズンでF1活動を終える形にはなったが、HRCとしてレッドブル・パワートレインズとの協力関係継続という状況になる。新レギュレーション開始となる2026年に向けて各メーカーが開発に力を入れる一方、2022年から2025年にかけてのF1は、PU開発が事実上凍結となった。 そしてホンダ(HRC)PUの躍進もあり、2021年に続いて2022年、2023年、2024年とフェルスタッペンは4年連続ワールドチャンピオンを達成。レッドブルとしても、コンストラクターズタイトルを2022年、2023年にダブルタイトルで奪取している。 この間、水面下では新規定の2026年に向けて多くのことが動いていた。 まず2023年2月3日、レッドブルは同年のRB19をお披露目するとともに、レッドブル・フォード・パワートレインズの誕生を発表。イベント直前、フォードが2026年からF1に復帰することを公表してどのチームと組むのか注目されていたがレッドブルであることが確定した。新規定後はレッドブル&レーシングブルズ2チームへ、自社製ダブルワークスとなる。
ホンダ(HRC)とレッドブルは新規定で異なる道へ
2025年まではレッドブル・パワートレインズとして、すでにF1活動を終了しているホンダと協力を続けていく。一方でレッドブルとフォードは2023年より提携して新レギュレーションに向けて共同開発を行う方針を示していた。 ホンダとしては2025年限りでレッドブルとの協力関係にピリオドを打つことが確定。 一度は2021年限りでF1活動終了となったものの、HRCとしてレッドブルPTとのパートナーシップは継続。そしてホンダ社内でのF1活動賛成派、反対派などが対立する中、機運が変わったこともあり新規定の2026年に向け、F1活動再開へ本腰を入れる状況となった。 そしてそれから3カ月後の2023年5月24日、ホンダは2026年よりアストンマーティンにパワーユニットを供給すると正式発表した。