“つけまつ毛”は、むしろ大人の若返りのためにある【齋藤薫・美容医療のいらない人生を考える③】
つけまつ毛で、顔がリフトされ、小さく引き締まる。しかも瞳がキラキラ、表情まで輝く
じゃあその仕上がりで、何が起きるのか? カールされた長く濃いまつ毛は、それ自体が視覚的に顔立ちが丸ごとリフトアップされた印象をもたらします。上まぶたに、瞬きが重くなるほどのたっぷりのまつ毛が乗っていることにより、逆に顔全体の重量が軽く見え、しかも小さく引き締まって見えるのです。不思議なほどに。 目がぱっちり大きく見えることで、対比によって顔全体が小さく見えるのはもちろん、まつ毛の重さによって顔の下半分が軽やかに小さく見える2重の効果が働きます。加えてまつ毛1本1本のカールにより、上向きのベクトルが生まれ、やはり顔下半分がリフトアップされて見えます。これ以上のエイジングケア効果ってあるでしょうか。 そのうえ、クルンと上を向いたまつ毛が上まぶたを覆って、ニュアンスとしての影を作ると、不思議なことに目に光が集まり瞳がキラキラ輝いて見え、同時に表情が輝きを持つことで、顔全体に生き生き感が生まれます。それだけでも顔印象は若々しく見えるのです。
そう、だから大人は、マスカラよりもつけまつ毛!
こうした効果をもたらす上で最も重要なのは、毛先が正面から見えるほど、長めのまつ毛がくるりと上を向いていること。そういう意味で、マスカラ効果では不十分。自まつ毛がそれなりに長くないと正面からまつ毛が見えるほどの長さにはならないから。 だからこそ、マスカラ効果がわからないと、悶々とするより、いっそつけまつ毛に挑戦するべきだと言いたいのです。 幸い今は、まつ毛の接着剤も進化していて、過敏なまぶたの皮膚にも負担がかからず、一日中しっかりとまつ毛を固定させる接着剤も増えてきました。とても自然なのに、それこそアイラインもアイシャドーもいらないつけまつ毛も。
美容医療に走る前に、ぜひ一度チャレンジを。やれることっていっぱいあることに気づくから。
美容医療のいらない人生を考える、第3弾……。 美容医療はやり続けなければ意味がない。そして、年齢を重ねるほどにどんどんやらなければいけないことが増えてくる。経済的な負担を考えると、金持ちだけが異様に若くなる格差社会に発展するとも限らない。だから、そうなる前に、美容医療に匹敵するような身近なプログラムをいろいろ提案してきましたが、つけまつ毛も立派に美容医療の代わりをしてくれることを知って欲しいのです。そして同時に美容医療に走る前に、やれることはたくさんあること、知っておいて欲しいのです。ゆとりある、希望に満ちた人生を送るために。 構成/藤本容子
齋藤 薫